社名変更したFacebook インスタで「@meta」を取得できない理由は…
他とかぶりやすい社名は、時としてトラブルを引き起こすことも…?
Facebookは10月29日に社名を「Meta(メタ)」に変更すると発表。しかし傘下のサービスであるインスタグラムでは「@meta」のアカウントを取得することができなかったと、『Insider』『Indiatoday』などの海外メディアが報じている。
■社名変更で事業を一新
Facebookのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者は、10月29日に行われた技術カンファレンス「Facebook Connect 2021」にて、社名を「Meta」に変更すると発表した。
「Facebook」やメッセージアプリの「Messenger」などといった各サービスはそのままの名称で残るものの、VRヘッドセット事業の「Oculus(オキュラス)」ブランドは消滅し、Metaに置き換えられるとのことだ。
■インスタのアカウント名が…
これに合わせてFacebookのTwitter公式アカウント名は「@meta」に変更されているのだが、なぜか自社の運営するサービスであるInstagramでは、このアカウントを取得することができなかったようだ。
その原因は、デンバーを拠点とするバイク雑誌がすでにこのハンドルを取得しているという単純なもので、これを理由にMetaのInstagramのアカウントは、「@wearemeta」という本物かを問われかねない名前となっている。
■シンプルすぎる名前が仇に
巨大テック企業の社名変更という大きなイベントにも関わらず、このようなことが起きてしまう原因の1つには、「社名がシンプルすぎる」ことも挙げられるだろう。
『Yahoo!』や『Google』といったオリジナルの名称ではなく、『Amazon』『Apple』など一般的な単語を社名に選んだ場合、多くはビジネスが軌道に乗るまで、ウェブ上での検索性の悪さに悩まされることになったり、時として他社との商標トラブルを引き起こすこともある。
■かぶりやすさはトラブルの元?
その影響は、巨大企業であっても例外ではない。1978年から2006年には、ビートルズが所有するレコードレーベル『アップル・レコード』とコンピュータメーカーの『アップルコンピュータ(現Apple)』が商標権をめぐって争った「アップル対アップル訴訟」が起きている。
近年でも、新型コロナウイルス下におけるビデオ会議サービスとして存在感を増した『Zoom』が、同名の音響機器メーカーから社名誤認によるトラブルなどを理由に訴えを起こされている。
一方で、あまりにも一般に普及した名称は、登録商標であっても「普通名称化」するケースも存在している。
例えば『ホッチキス』や『エスカレーター』は製品名が普通名称化したもの。日本でも『うどんすき』や『正露丸』は登録商標だが、裁判所の判断によって普通名称とされている。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)