ミスコン追放の出場者が「性差別」と怒り心頭 主催を訴える騒動に
華やかなミス・コンテストは世界中の憧れの的だが、時代とともに美しさの基準も変化している。
女性たちが美の頂点を競い合い、世界各国で毎年大きな話題を呼ぶ「ミス・コンテスト」。だがフランスの国内大会では、出場者が「性差別だ」と訴える騒ぎになっていたことがわかった。『Metro』『CNN』など英米のメディアが報じている。
■「外見で選ぶのは性差別」
ミス・コンテスト・フランスの主催者を訴えているのは、コンテストの出場者3名。名前は明らかにされていないが、フランスの有名なフェミニスト団体である「オセズ・ル・フェミニズム(Osez le feminisme)」と手を組み、苦情を申し立てている。
このオセズ・ル・フェミニズムは、長く同コンテストに抗議しており、「外見で女性の優劣をつけることは、性差別にもつながる」と主張してきた。
■厳しい出場の条件
ミス・フランスの出場条件は、身長165センチメートル以上で、独身で子供がいないことや既婚歴がないことを、最低条件としている。
さらに、大会期間中の体重の増減や髪形髪型の変化を禁じ、耳以外にピアスを開けていないこと、タトゥーを入れていないことも出場者全員に厳しく求めてきた。
パリ郊外のある裁判所に起訴状を提出した3名は、いずれも「コンテストは優雅さを求めるにもかかわらず、道徳や公序良俗に反する行動があった」との理由で、コンテストの出場を拒否されていた。
■追放は「解雇」なのか
この裁判の行方を左右するのは、「道徳、宗教、容姿、年齢、家族構成などを理由に雇用や待遇の差別を行ってはならない」と定めているフランスの労働基準法だという。
契約書に「雇用」の文字こそないが、コンテストの主催者やテレビ局とミス・フランスの出場者の関係を、裁判官が雇用者と労働者の関係だとみなすのであれば、そもそもコンテスト自体が労働基準法に違反している可能性も。
さらに、3人を追放したことを不当解雇と受け止めることもできるからだ。
■今年は100周年の節目
ミス・コンテスト・フランス大会は、今年100周年の節目を迎える。一方で、昔ながらの水着審査は女性蔑視や強い性差別にあたるとし、何十年にもわたり「もう古い。時代遅れ」とフランス国内でバッシングが相次いでいた。
しかし、コンテストの様子を伝える番組を、昨年も900万人近い人が視聴。大会に出たい女性も見たい女性も大勢いる一方、忌み嫌う女性もこれまた大勢という事情が、ここ数年の各国のミスコン問題をより複雑にしている模様だ。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)