14歳姉を殺した母親に11歳弟が報復 「許せなかった」とナイフで刺殺
大好きな姉を殺された11歳の少年は、思わずナイフを手に母親の体をめがけて突進した。
「しつけ」と称した厳しいせっかんや体罰は、じつに多くの家庭を不幸な形で壊してきた。インドでこのたび起きた悲劇的な事件も、間違いなくその1つであると『Times Now News』『Times of India』などが報じている。
■娘の口答えに母親が逆上
インド・アーンドラプラデシュ州のカダパという町で20日の夜、母親が中学生の娘(14歳)を絞殺するという事件が起きた。
母親は、娘がたびたび携帯電話を長く使用していることについて説教。ところが娘に口答えされ、その瞬間に怒りを抑えされなくなり、ショールで首を絞めたことがわかっている。しかもその犯行は、11歳の息子の目の前で行われていた。
■ナイフを手に母親に突進
大好きな姉を殺された少年は、怒り心頭に発してナイフを手に母親の体をめがけて突進。こうして母親も同じ現場で死亡し、少年の身柄は拘置施設へと送られた。
親殺しという凶行に出る子供たちの多くが、理不尽なほど厳しい家庭環境にあったり、心身の虐待を日常的に受けてきた被害者だ。極刑が下る可能性もあるという報道に、この少年をあわれむ声は多い。
■親を殺してしまう子供たち
日本でも、女子高校生が祖母と母親を殺した北海道・南幌町の事件は記憶に新しい。被告の少女は、真冬なのに全裸で外に出され、水をかけられ、生ゴミを食べさせられるなどの虐待被害を訴えたという。
その悲惨な家庭環境を知る同級生や住民たちが、1万人分以上の署名を集めて札幌地検に提出。「裁判は家庭裁判所で非公開の扱いを」と嘆願して話題になった。
■ただでさえ難しい思春期
基本的に、思春期の難しい時期にある子供を親の思いどおりにコントロールすることは大変難しい。反抗されて逆上し、娘の首を絞めるなどもっての他だ。
家庭内のこうした状況は、小学生までは誰かに相談することがほとんどできないため、虐待の発覚が遅れがちに。また中学生くらいになると、親に反抗すると同時に自暴自棄になり、非行や自殺などに走る例が少なくないことも問題だという。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)