着陸態勢の飛行機から民家に驚きの落下物 「臭いし汚いし悲惨な状態」と住民
間近で見る飛行機は格別のかっこよさがある。だが、騒音や部品の落下などの問題が伴うことも…。
イギリスでこのほど、上空を飛んでいた飛行機から、庭でくつろいでいた男性の頭上めがけて驚きの物が落ちてきた。男性は悲惨な状態になったと激怒したことを、『The Sun』や『BBC』が報じた。
■庭は汚れと悪臭まみれ
イギリス・ロンドンから西に34キロに位置するウィンザー城。イギリス王室の公邸の一つで、エリザベス女王が週末を過ごし、ヘンリー王子夫妻のコテージがあることでも知られている。
今年7月、そのすぐ近くに住む男性が自宅の庭でくつろいでいたところ、真上を飛び、ロンドン・ヒースロー空港に向け着陸態勢に入っていた飛行機から、何かが飛び散るように落ちてきたという。
よく見ると、それは乗客の排泄物を含んだ下水だった。庭中が大変な汚れと悪臭に包まれ、悲惨な状態になってしまったそうだ。
■航空フォーラムで議論
ウィンザー城は、「世界一忙しい空港」の一つとして有名なヒースロー空港から直線で10キロほどしか離れていない。男性は問題をウィンザー&メイデンヘッド王立自治区の航空フォーラムに持ち込み、さっそく議論が交わされる事態となった。
クレワー・イースト評議員は「飛行機から落下する凍った下水で毎年多くの事故が発生しているが、今回は凍っていない非常に不快な物質が男性宅の庭を覆った。じつに恐ろしい経験だったことでしょう。二度と起こらないよう航空会社に注意を促します」と述べている。
■当たる確率は10億分の1
通常、飛行機の下水は特別なタンクに貯蔵されて中身は凍り、飛行機が着陸すると処分される。
空港で40年間働いてきたというジェフ・パクストン評議員によると、この事例は非常にまれだといい、在職中にそんな事故は聞いたことがなかったという。
そのうえで「暖かい日には凍りにくいうえ、6,000フィート(1,829m)未満の低高度では、ベントから内容物が漏れてくる可能性もあるのでしょう。その確率は10億分の1程度でしょう」としている。
■追跡アプリで航空会社を特定
被害にあった男性は、庭から見上げて機体のペイントから航空会社を特定。そちらに連絡して苦情を訴えたものの、会社側は当初それを否定した。
しかし男性は、飛行機の追跡アプリで再確認。やはりその航空会社だったため、再び会社に苦情を入れたところ、事故を認めて謝罪したという。
航空会社名は明らかにされていないが、何らかの誠意を見せてもらえたのか、男性は「保険金や賠償金の請求などは考えていない」としている。
・合わせて読みたい→チューブトップとショートパンツ姿で搭乗拒否された人気モデル 「普通の格好」と激怒
(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)