公共機関を利用し1日32キロの旅 イスタンブールの野良犬「ボジ」が世界的スターに
ルールを守って電車を乗り継ぐ野良犬と、温かく受け入れる人々がイスタンブールの街で共生している。
人々から「旅の友」として愛される野良犬のSNSが開設された。瞬く間にフォロワーが増え、世界的なスーパースターになりつつあると『New York Post』など海外メディアが報じている。
■大人気の野良犬
ヨーロッパでも最大規模の大都市圏であるトルコ・イスタンブール。歴史あるこの街で、公共交通機関を器用に乗り継ぎする「ボジ」と名付けられた犬がいる。
ボジは定住地も飼い主もいない野良犬で、金色の毛皮に垂れ耳がトレードマークだ。その人気にあやかって、自治体が交通機関の利用や環境保護、交通マナーの改善のためにボジのTwitterとInstagramのアカウントを開設した。
すると瞬く間に約8万人にフォローされ、この数は現在も増え続けており、世界中で人気を集める野良犬として話題になっている。
■驚くべき行動力
イスタンブール地下鉄カスタマーサービスマネージャーのアイリン・エロール氏が「電車に乗るとふとそこにボジがいるのです」と語るように、ボジは神出鬼没で、地下鉄や電車を駆使し、まるでどこか目的地に向かっているかのように移動するのだという。
獣医師たちがボジにチップを埋め込んでその足跡をたどってみると、なんと1日で29の地下鉄駅を通過し20マイル(32キロ)も移動していたそうだ。トラムラインや地下鉄に乗るのがもっぱらお気に入りだが、フェリーに乗ってプリンセス諸島に渡る姿も目撃されている。