れいわ新選組・山本太郎代表が東京8区から出馬 石原伸晃氏に対抗し野党統一候補へ

れいわ新選組・山本太郎代表が衆院選立候補を表明。自民党の石原伸晃・元幹事長が現職の東京8区とのこと。

2021/10/09 04:00

■今後は処遇の問題か

山本太郎

確かに、前回総選挙で苦杯をなめた立憲民主党の吉田晴美氏が4年間、地元で活動を続けてきたことは確かだ。また、日本共産党との間で、候補者調整を詰めてきたことも事実だ。山本氏の登場は、吉田氏支持者にとっては、寝耳に水だし、譲れない話だ。

しかし、れいわと立憲の事務方では話がついている。日本共産党も中央での決定はまだだが、山本氏のために候補を下ろす予定だ。当面、吉田氏の処遇が議論になろう。これは私の取材だけでなく、東京新聞もまた「山本氏が野党統一候補になる」と8日朝刊で書いている。


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■得票が減ってきた石原伸晃

山本氏が言うように、石原伸晃氏は都内でも選挙に強い最強の現職議員と考えられてきた。しかし、石原派が弱小派閥になり、石原氏が大臣のポストから離れて久しいので、影響力低下が甚だしい。

石原伸晃氏は民主党が躍進し、都内では民主党旋風が吹いた2003年の総選挙ですら得票率は54.98%、2005年の総選挙で57.26%、自民党が壊滅的打撃を受け、「政権交代選挙」と言われた2009年の総選挙ですら得票率は50%。

ところが、それ以降は50%の得票を割るようになり、2017年の総選挙においては39.22%まで得票率を下げた。

これまではずっと超えていた10万票を割り、希望の党の候補、立憲民主党の候補、日本共産党の候補、民主党に属していた元参議院議員と野党が分裂したのに、立憲の吉田氏に約2万3,000票まで追いつかれた。


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■統一候補なら山本氏が勝てる

山本氏は2012年に無所属で東京8区から出馬し、石原伸晃氏に挑んだ。今回は再チャレンジだ。2019年の参議院選挙でれいわ新選組・旋風を起こし、全国で山本氏の個人得票が100万票近く得た人気の山本氏が東京8区で野党統一候補になれば、石原氏に勝てる可能性は大いにある。

全国の注目区になることは間違いない。

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(取材・文/France10・及川健二

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