宮内庁が発表した「眞子さまは複雑性PTSD」 英語圏に与えた残酷すぎる先入観
そんな状況で、眞子さまは下旬から続く記者会見、結婚、海外移住といったビッグイベントに耐えられるのか。
今月26日に小室圭さんとの結婚が決まった秋篠宮家の長女・眞子さま。眞子さまについて、宮内庁の加地隆治皇嗣職大夫が「複雑性PTSD(複雑性心的外傷後ストレス障害)と診断される状態にある」と述べ、波紋を広げている。
英語圏でも多くの人が「複雑性PTSDとは」とネットで検索したと思われるが、アメリカの『Healthline』、イギリスの『NHS』『Mind』など上位でヒットするサイトの説明は、なかなかショッキングなものだった。
しかも、それが眞子さまに関する海外の人々の先入観につながるとしたら…。
■PTSDに敏感な米国人
悲惨すぎたベトナム戦争、アフガニスタンやイラクの戦場から命からがら帰還したアメリカ兵の多くが、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しみ、自殺するケースも少なくないアメリカ。
女性では、養父などによる少女期の性的暴行被害がPTSDの大きな原因になるといわれ、この国の人々は、古くからメンタルヘルスを何より重要視してきたといえるだろう。
そんな中で示された「複雑性PTSD」という用語は、イギリスの『Mind』によればPTSDのかなり新しいタイプで、しかしすべての専門家が正しい認識を持っているわけではないと書き添えられている。
■怖い単語がずらりと並ぶ
複雑性PTSDの英語は「Complex post-traumatic stress disorder」。これをインターネットで検索すると、米英の健康医療やメンタルヘルスの有名なサイトによる説明が並んでいる。
たとえばアメリカの『Healthline』とイギリスの『Mind』は、原因を「身体・感情・性的な虐待・暴力。拷問。幼少期のネグレクト。長期にわたる捕虜、奴隷の状態、戦争・紛争地域での生活」と示している。
またその症状は、感情のコントロールが困難、世の中に対する強い怒りや不信感、自身の価値を見失う、虚無感や絶望感、人間関係の回避、自分が自分でないような感覚、過覚醒(睡眠障害や予期せぬ音に過敏になる)頭痛、めまい、胸痛、腹痛、自殺念慮など。
うつ病、薬物やアルコールに依存する例も少なくないとしている。
■中学時代から長期化なら…
眞子さまはここしばらく、国民による小室さん関連の「誹謗中傷」に心を痛めてきたと説明する宮内庁。
だが、「黒田清子さまを心から祝福しているとおり、誰もやみくもには反対しない」「これは事実に対する批判。誹謗中傷とは根拠のない悪口のことだ」と反感をあらわにする国民は少なくない。
また、こうした状況から解放されれば眞子さまの複雑性PTSDは回復するのではと期待する宮内庁だが、「中学時代から」という説明は病状の長期化にほかならず、国民が小室さん批判をやめればよいという話でもなさそうだ。
■ビッグイベントが続いて大丈夫か
情動反応の処理や記憶に作用する脳の扁桃体や海馬、および前頭前野に長期的な影響を与える可能性があるため、複雑性PTSDには専門家のセラピーと投薬治療が必要だと説明する『Healthline』。どうやら軽視は禁物のようだ。
そのような状況で生中継の記者会見に臨み、結婚やニューヨーク移住といった人生のビッグイベントが今月下旬から続く眞子さま。それでも「大丈夫」と専門家が判断を下したことには、驚いている人も多いだろう。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)