がんで左眼球を失った女性 穴でろうそくの火を消す前向きな姿に称賛集まる
非常にまれながんとの闘いの中で眼球を失った女性が、ある特技をSNSで披露し話題を集めた。
2人の子を持つ母が、がんを患い眼球を摘出した。しかし摘出後に残った空洞から空気を出してろうそくを吹き消す特技をSNSで披露し、前向きに生きる姿勢に多くの称賛の声が集まっていることを、『Mail』など海外メディアが報じている。
■過去の写真で発覚
イギリス・シェフィールドで暮らすエマ・カジンズさん(34)は、2018年6月にがんを患っていることが発覚したため、左目の眼球を摘出する手術を受けた。
目が突き出てきたように感じるという症状を訴えたエマさんに、医師は過去の写真で目元がよく写っているものを見せてほしいと言った。そして写真を注意深く見比べた医師は、「17歳頃から何かしらが眼球の後ろで育ってきたように見える」と告げたという。
エマさんの眼球の裏で何年にもわたり成長していたものは、間葉性軟骨肉腫という腫瘍であることが判明。主に子供や青年に見られるまれながんで、診断を受けた人の半分以上が5年以内に死亡するという予後が悪い腫瘍だった。
■眼球を失ってからも続く治療
エマさんにとっては、生きるチャンスと眼球を失うことを天秤にかければ、どちらを取るかは明白だった。メディアの取材に対し「子供たちが心配でした。娘がまだ小さかったので、私のことが記憶に残らないだろうと思ったのです」と語っている。
手術後も、放射線治療でICU(集中治療室)に入ったり、多発性硬化症による左半身のまひでほとんど話すこともできなかったエマさん。医師は家族に「生き長らえることはできないだろう」と告げてきたという。しかし、この医師の予想を裏切り、エマさんは再び自分の力で歩き始めた。