家は全焼しても無傷だった婚約指輪 「悲劇を最高のものに」と火災現場でプロポーズ
隣人らはその後、「生活を立て直すために役立てて」と、クラウドファンディングを設立してくれたそうだ。
アメリカのある民家でこのたび自宅が全焼する火災が発生し、そこに暮らしていたカップルはすっかり意気消沈。しかし、ある発見が瞬時にふたりを笑顔に変えたという。ちょっとユニークなプロポーズストーリーを、『Daily Mail』や『CBS 8News』など英米のメディアが報じている。
■新築で火災に
4日の午後6時半頃、ノースカロライナ州のフキーバリナという町で、民家を全焼する火災が発生した。この家に住んでいたのはショーン・マシューさんとケリー・スタンレイさんというカップル。完成から1年未満の愛の巣だった。
火災が発生した当時、ふたりはディナーのために外出しており、隣人から「自宅の裏から出火している。早く帰ってきて!」と連絡が入ったそうだ。
■ペットの救出を隣人に依頼
ショーンさんとケリーさんの頭には、自宅で留守番をしている13歳のメンフィスというペットの犬のことがよぎった。
またその日はたまたまガレージの鍵をかけていなかったことも思い出し、隣人に「メンフィスの救出を」と依頼。急いで自宅に戻り、さらなる延焼や爆発を防ぐためガス管を遮断し、全員で消防隊の到着を待った。
■彼氏は真っ先に耐熱金庫へ
消防隊による消火活動が無事終わり、ふたりは全焼した自宅の中に入ることが許可された。
ショーンさんは真っ先に耐熱金庫へと向かい、何かを取り出すとポケットに入れて再び外へ。心配している隣人たちを集めると「今日はご近所の皆さんにこのように助けていただき、ありがとうございました」と感謝の気持ちを述べた。
そのときケリーさんは、「私からもひと言お礼を言わなくちゃ…何て話そうかしら」と考えていたそうだ。
■全焼した自宅前でプロポーズ
するとショーンさんは突然ケリーさんの前で片膝をつき、ポケットから耐熱金庫にあった物を取り出すと、「この悲劇を最高のものに変えたい」と話し、続いてプロポーズの言葉を口にした。
じつはショーンさんは、婚約指輪を耐熱金庫の中に保管していたのだ。そしてそこは、唯一安全な場所だった。そしてケリーさんの答えは、もちろん「Yes」。隣人たちはふたりを大きな拍手で祝福した。
出火原因は現在も調査中だが、消防局は煙感知器が故障していてアラームが鳴らなかったことを重く見ており、「就寝中であれば助からなかった」と説明されたという。
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(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ)