狂言誘拐を企てた息子が親に身代金要求 デート・携帯・ブランド品で浪費し…
息子は派手な暮らしぶりを好み、内緒でローンを利用していた。ところがある日…。
それまでの親子の信頼関係を、完全に崩すことも多い「お金」のトラブル。縁が切れるきっかけになることも多いようだ。インドで起きたこの事件も、必ずやそうした結末を招くことだろう。
そんなある狂言誘拐事件の話題を『The Hans India』『Times Now News』などが報じ、人々をあきれさせている。
■身代金約50万円を要求
事件は、インド・カルナータカ州の州都バンガロールから伝えられた。ある男性のもとに13日、アーンドラプラデーシュ州のティルパティという所から「息子を誘拐した。身代金をオンラインで振り込め」という脅迫の電話が入り、通報を受けた警察は極秘の捜査を開始した。
身代金の要求額は5ラーク。ラーク(Lakh)は10万を意味するため、日本円にして50万円ほどになる。
■消費者ローンが残金45万円
しかし警察は、事件に不信感を抱いた。バンガロールのクルバラハリ地区に暮らしていた息子のマクサム・サーブ(20)は、12日に車に乗って自宅を出ており、自身の運転でティルパティに向かっていたことがわかったのだ。
マクサムについて詳しく調査すると、彼はごく普通の会社員でありながら派手な暮らしを好み、収入以上の浪費が続くなかで消費者ローンを利用。その残金が45万円ほどあったという。
■容疑者に迫った警察
父親からお金をだまし取るために仕組まれた狂言誘拐ではないかと疑った警察は、ティルパティに向かい、マクサムの車を発見すると彼が動き出すのを待つことに。
悪党になりすまし、実の父親に「早く身代金を送れ。さもないと息子の命はない」などとせかしている所を急襲し、現行犯逮捕となったという。
■「借金だけ残り心は虚しく」
マクサム容疑者は犯行の動機として、「恋人とのデート代、携帯電話、ブランド品の購入にお金がかかりすぎた」などと供述しているが、大金をつぎ込んでいた恋人は、8月上旬に交通事故に巻き込まれ死亡していた。
彼女はいなくなり、大きな借金だけ残った虚しさから、自暴自棄になり犯行に及んだという。
・合わせて読みたい→失業した父親が2歳息子の喉を切り殺害 「家族を養えない」と絶望の末か
(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)