過去20年分の記憶を喪失 妻子がいることさえ忘れた中年男性に家族も困惑

「学校に行かなくちゃ」と起きたところ、隣りに30代後半の女性が…。

■「太った中年」とショック

着替えを促されたものの、ダニエルさんは中年男性用の服を見て困惑。さらに鏡で自分の姿を見るなりひどく動揺し、「なんで俺はこんなに年をくって太っているんだ」と声をあげた。記憶の中ではまだ10代。いきなり中年になったと感じたダニエルさんは、なかなか現実を受け入れることができなかった。

2000年から2020年のあいだに起きたことを、ダニエルさんはまったく覚えていなかったのだ。


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■24時間以内に戻るはずが…

病院に行き医師の診察を受けたダニエルさんは、「一過性全健忘」と診断された。医師は「24時間以内にこの症状は消えるでしょう」と話したが、そうはならなかった。

仕事に必要な知識に関しても全て忘れてしまったため、ダニエルさんは辞職するはめに。性格、また食の好みまで変わってしまったというが、ユーモアのセンスは相変わらずで以前より社交的になったそうだ。

なおダニエルさんは2019年に失業やけがを経験し、ストレスがマックス状態だったという。それが原因で発作を起こすなど、不調が続いていたそうだ。

今はセラピーに通い、失った記憶を再構築するために頑張っているという。世の中には不思議な病気もたくさんあるが、ダニエルさんの場合は、タイムスリップしたような感覚に圧倒されているに違いない。

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(文/しらべぇ編集部・マローン 小原

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