小さな集落で嫁が次々と自殺 「お前の実家は貧乏」「浮気か」と追いつめる夫たち

縁談をもとに、親がわが子の結婚を決めることが多いインド。そうなると離婚は容易ではないのだろう。

2021/09/10 18:30

絶望する女性

都市部なら、本人たちが恋に落ちて結婚というパターンが多いインドだが、地方部では、有力者の縁談を元に親が結婚を決めることがいまだに多いという。そのため片方、特に嫁が精神的苦痛を訴えても離婚は容易ではなく、自ら命を絶つケースもある。

パンジャブ州のごく近い集落で、そうした悲劇が相次いでいることを『Times Now News』『Latin Times』などの海外メディアが報じた。


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■離婚より死を選ぶ嫁たち

嫁が幼いわが子を残して自殺するという悲劇が、パンジャーブ州ルディヤーナー周辺の2つの集落(コロニー)から相次いで伝えられた。

8月下旬にはナンデブという集落で、続いて南西に進んだゴビンドガー村のジートという集落で今月5日に起きたが、いずれにおいても、夫の嫌味な性格が妻を精神的に追い詰めていたことが遺書などからわかっている。

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■夫ばかりか義母までが…

ナンデブ・コロニーのケースでは、結婚後しばらく夫婦仲は順調だったが、少し前に夫が失業。すると義母と夫は、妻に「おまえの実家が貧しいから結婚持参金(ダウリー)が少なかった」と嫌味を言うようになった。

8カ月前には「実家に戻れ」と命令され、妻は未亡人で独り暮らしだった姉の家へ。結婚5周年を祝う日にも、「持参金さえ多ければ」などと実家の悪口を言った夫に耐えかね、妻は3歳の娘を残し自宅で首をつって自殺した。まだ28歳だった。

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■浮気を疑いいらだつ夫

またジート・コロニーで起きたケースでは、夫は29歳の妻の浮気をしつこく疑っていた。幼い2人の息子を懸命に育てる日々を送る妻に、夫は工場から帰って来るといらいらした口調で「他の男と会ってたんじゃないか」「浮気してるだろう」などと責めてきたという。

やがて妻の我慢は限界を超え、子供たちを寝かしつけた後で静かに首をつったそうだ。


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■夫たちは裁かれるのか

女性たちの親族の話や遺書をもとに、警察はいずれの自殺も刑事事件とみなすことを検討している。ナンデブのケースでは、インド刑法が定める結婚持参金死(304B条)および共同での犯行(34条)とみなされ、すでに夫と義母が逮捕されている。

またジートのケースでは、実家の母親による申し立てを受け、夫が妻を精神的に追い詰めたことがインド刑法306条の自殺教唆に該当するか否か、前向きな検討が行われているという。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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