森でデート中に野犬の群れに襲撃された女性が死亡 深刻化する動物遺棄の犠牲か

人間の元を離れた犬が野生化して人を襲う。野犬が社会問題になっている国がある。

2021/09/04 17:15

■女性を襲った犬は捕獲済み

当局は、シモーナさんを襲ったとされる12匹の犬の捕獲に成功した。その中には家畜のヤギを守っていたマレンマ・シェパードが多く含まれており、なんらかの理由で人間の元を離れ、野生化したと見られている。

犬は捕獲のため山に入った警官にも襲いかかろうとし、拳銃を使って追い払いながら作業する必要があるほど凶暴化していたという。


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■野犬問題は深刻

イタリア政府は野犬の問題に取り組むため、年間100万ドル(日本円で1億1,000万円超)以上を費やしていると言われている。しかし昨年は、最も深刻なカラブリア州とシチリア州が国への報告を怠っていたことが発覚するなど、行政の問題点も確認されている。

このたびの事件を、カラブリア州のニーノ・スピルリ知事は「避けられたはずの大きな悲劇だ」と語った。

また国際動物保護団体のマッシモ・コンポロット会長は「南部で深刻なこの社会的疫病は、犯罪的な動物遺棄と、見て見ぬふりをする地方行政によって引き起こされている」と糾弾している。

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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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