菅義偉総裁、起死回生の戦略? 安倍晋三前首相を自民党幹事長に抜擢か
衆院選の「顔」選びが事実上スタート。後継の幹事長は誰になるのか…。
■岸田文雄前政調会長が二階外しを公言
だから、策士策に溺れるのだ。総裁選に出馬表明の岸田文雄前政調会長が二階外しを公言。5年も金と権力を握る幹事長を二階氏が続けていることに対する他派閥の不満もある。
自分に最後までの忠誠を尽くすのでなく、天秤にかける二階氏に菅首相も愛想を尽かしてしまい、8月31日、一気に政治は動いて、菅首相は二階氏の交代を決断した。これが事の真相だ。
■後任はキングメイカー・安倍晋三氏か
では、後継の幹事長は誰になるのか。永田町でささやかれているのが、安倍晋三前首相の幹事長登用だ。ベテラン記者が語る。
「安倍前首相は現在、無派閥ですが、細田派(清和研)の実質的なオーナーです。安倍氏を登用すれば、最大派閥の細田派が菅再選にまわる。安倍氏に借りのある二階派もまとまる。
小泉純一郎前首相は当時、2003年の総選挙前に総裁と幹事長は別派閥から出すという「総幹分離」の慣例を破って、人気の安倍晋三氏を幹事長に就けた。安倍人気はまだ衰えていない。
しかも、総裁経験者を幹事長に就けるということは、安倍氏が自民党総裁だった谷垣禎一元法務相を就けたという前例もあります。
ネックは、安倍氏が桜を見る会の問題で、東京第1検察審査会から『不起訴不当』と議決されたこと。疑惑の渦中にあることはマイナス要因です」