遊園地のジップスカイライドで男性が謎の転落死 安全バーにぶら下がり耐えた後…
男性の平然とした表情に、それを危機的状況と捉える人は殆どいなかった。
アメリカ・ユタ州の遊園地で21日、空中散歩を楽しめる「ジップスカイライド」に乗っていた男性が15メートル下に転落し、死亡した。不思議なのは、男性が助けを求める声をあげず、平然とした表情だったこと。
YouTubeにはその動画が投稿されており、「一体何が起きたのか」と波紋を広げている。
■単独で乗った男性
アメリカ・ユタ州の『KUTV 2News』が報じたところによれば、乗物からの転落死亡事故が起きたのは、デイヴィス郡のファーミントンにある『ラグーン・アミューズメント・パーク』。
スキー場のチェアリフトとまったく同じ構造であり、人気の乗り物「ジップスカイライド」において、32歳の男性が単独で乗っていた一基から体を滑らせ、両手で安全バーにぶら下がるようになった。
■力尽き落下した男性
そのジップスカイライドは公園を南北に往来しており、事故は北端付近で起きた。ゆっくりと動く1基の安全バーにじっとぶら下がっていた男性だが、ある地点で力尽きて落下。15メートル下の地面に全身を強く打ち、病院に搬送され死亡が確認された。
そんな男性の様子を撮影した来場者は多く、メディアに提供するほか、YouTubeにも複数の動画が公開されている。
■平然とした表情が災いか
男性は平然とした表情をしており、その一基とすれ違う利用客たちも、彼を興味深そうに見つめるものの、危険や異変と捉えていないのか動揺はほとんど見られない。事故現場を取材した地元メディアに、目撃者の1人は「プロのスタントマンによる撮影かと思った」と話している。
また、男性は健康的で運動神経が良さそうに見えたといい、「動画投稿のための危険な悪ふざけだろうと苦笑しながら見ていた」という人も。しかし動画の撮影がどこかで行われていたという情報はないようだ。
■「自殺とは考えにくい」
その後、事故の原因についての調査が進められたが、問題の一基には構造上の不具合は見つからなかった。また座席に置かれていた黒いリュックサックに遺書などはなく、自殺とは考えにくいという。
1974年の稼働以来、無事故だったというそのジップスカイライド。男性がいつ、なぜそのような体勢になったのか、目撃者からの証言だけが頼りになるという。なお、遺族の要望により、ファーミントン市警察は男性の氏名を公表しないとしている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)