辻萬長さん、腎盂がんのため死去 7月にNHK大河『鎌倉殿の13人』を降板

俳優の辻萬長さんが、腎盂がんのため死去。所属事務所が発表した。

辻萬長

俳優の辻萬長(つじ・かずなが)さんが、今月18日に腎盂(じんう)がんにより死去したことを、23日に所属事務所が発表。77歳だった。


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■7月には治療のため大河ドラマを降板

23日、所属事務所であるワタナベエンターテインメントは、「弊社所属の俳優 辻萬長(享年77)が、2021年8月18日に腎盂がんにより永眠いたしました」と発表。

辻さんは、2022年放送予定のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で、小栗旬が演じる主人公・北条義時の母方の祖父で、伊豆の国の豪族である伊藤祐親を演じる予定だった。

しかし、今年7月に腎盂がんの治療に専念するため、番組スタッフとの協議の上、降板することを発表。代役は、俳優の浅野和之が務める。

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■大河、朝ドラにも多数出演

辻さんは、1944年2月9日生まれ、佐賀県出身。1965年に劇団俳優座付属俳優養成所卒業。

主な舞台出演作に『人間合格』『きらめく星座』『日の浦姫物語』『父と暮せば』『オセロー』『NINAGAWA マクベス』、『大地』などがあり、『ボンソワール・オッフェンバック』で文化庁芸術祭優秀賞、一人芝居『化粧二題』で読売演劇大賞優秀男優賞、『雨』『ロンサム・ウェスト』で紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞している。

近年の映像作品では、NHK『昭和元禄落語心中』、連続テレビ小説『なつぞら』、TBS日曜劇場『ノーサイド・ゲーム』、『危険なビーナス』、映画『トイ・ストーリーシリーズ(Mr.ポテトヘッド)』など。

NHK終戦ドラマ『しかたなかったと言うてはいかんのです』が最後のドラマ出演となった。


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■名作演劇の柱、かけがえのない俳優

所属事務所は、辻さんについて「数々の名作演劇作品の柱となった、かけがえのない俳優でした」とし、「人生の最期まで良い芝居をしようと切磋琢磨を続けた稀代の名優・辻萬長の仕事は、これからは共に芝居を作った仲間である作り手、そして同業者である俳優の皆さんたちの表現の中に生き続けるのだと思います」とコメントしている。

なお、葬儀・告別式は、家族の意向により家族葬にて執り行われたという。

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(文/しらべぇ編集部・衣笠 あい

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