15歳少年が3年間恨んでいた教師を殺害 「臭いと注意されクラス中が爆笑した」
冗談でも、からかいでも、「人前でそれを言われたら傷つくかも」と考えてみることは大切だ。
教師や級友が何気なく口にした言葉。言った側は軽い気持ちでも、言われたほうは傷つくことが多い。場合によってはそれが怒りや恨みに転じ、心の中で増幅していくことも…。そんな動機での悲惨な殺人事件がブラジルで起きたことを、イギリスの『Metro』などが伝えている。
■婚約者と過ごすカフェで…
事件が起きたのは、ブラジル・バイーア州のグァラチンガという小さな町で今月15日のこと。1人の男性教師が婚約者とカフェでコーヒーを飲みながら過ごしていたところ、かつての教え子である15歳の少年がいきなり背後に現れ銃をかまえた。
至近距離から3発撃たれて教師は死亡。少年は現場から逃走した。あっという間の出来事に、婚約者もカフェにいた人々もなす術がなかったと地元メディアは伝えている。
■「おまえ、すごく臭いな」
その後、警察は少年の身柄を拘束。犯行動機を尋ねられた少年は、「3年前にあることを言われて以来、その教師が大嫌いになり、それがいつか復讐心へと変わった」などと供述した。
2018年1月、教師は教室で少年に「おまえ、すごく臭いな」と言い放ち、級友たちがそれに爆笑。その瞬間、少年の心は耐え難い屈辱感でいっぱいになったという。
■母親が苦情を入れるも…
帰宅後、少年が「先生に臭いと言われた」と相談すると、母親は学校に苦情を申し入れたが、少年に貼られた「臭い子」というレッテルが変わることはなかった。
ひどい屈辱感と教師に対する嫌悪の情は、やがて恨みや怒りへと転じ、月日の経過とともに「殺してやりたい」という復讐心すら募っていったという。
■中国でも悲惨な事件
「積年の恨み」という言葉があるように、恨みの感情は長年続くことがある。中国・浙江では2018年12月、当時33歳の男が中学時代の担任だった50代の男性教師を路上で襲い、激しい暴力を浴びせる動画をネットに公開という事件が起きた。
20年ほど前、授業中に居眠りしたり宿題を忘れたりすると、その教師から何度も頭を叩かれ、男は強い恨みを抱くように。自分の体が大きくなり、教師が弱くなった頃に復讐すると決意していたという男の話は、世界中の多くの教師にショックを与えた。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)