岐路に立つ野党共闘 「日本共産党排除」は吉と出るか?
横浜市長選では共産党や社民党が山中竹春候補を支援するも、陣営とは距離感が…。
■苦悶する志位和夫委員長
筆者は17日の会見で、日本共産党の志位和夫委員長に質問した。その日は枝野幸男、志位和夫、玉木雄一郎、福島みずほの4党党首が国会内で並び、「臨時国会召集要求野党合同院内集会」を催し、4党首が訴えた。野党共闘が久しぶりに目に見える形で実現したものだった。
その後の志位氏の緊急会見で、指名された筆者は次のように問いただした。
「横浜市長選挙の実態は山中竹春候補が共産党・社民党・新社会党の推薦はおろか支持すらもらわなかった。さらに街宣車にすら共産党の方は乗せてもらえず山中候補と並ぶこともなく、確認団体の車でしか訴えられていません。それが、あるべき政権交代のモデルなのか」
志位氏は苦悶するかのように一息つき、次のように答えた。「横浜の実態、今言われたようなことが現実に起こってるんだろうという風に思います。ただ、私たちとしては大局に立って今の行動をやっていると言うことです」
■質問攻撃に志位氏は苦笑い
筆者は、「ただ、もしそれで山中さんが勝ってしまったら、共産党から推薦をもらわない方が有利なんじゃないかと思われてしまいかねないんじゃないでしょうか」と追撃。
志位氏は一言、「今後の話し合いです」とため息をもらすかのように答えた。それでも筆者は引かなかった。「相互推薦・相互支援の原則は崩さないのでしょうか?」
志位氏は「国政においてはその大原則で私たちは対応していきたいと思っております。」と答えた。それでも、さらに筆者はたたみかけるかのように「地方では違うということでしょうか?」と質問。
志位氏は苦笑しながら、「地方はいろんなケースがあります。国政でもこの前の3つの(参議院)補選ではいろんな課題を残しました。ただ、一歩一歩積み重ねて行って、最後の国政では良い着地点を見出したいとわかりました。ということで回答にしたいと思います」と答えるのがやっとだった。