ケロリン桶の大きさは関東と関西で違う? メーカーは「銭湯文化にルーツが」
腰掛けにされてもビクともしないケロリン桶は、驚異的な強さから別名「永久桶」とも呼ばれている。
2021/08/17 15:30
新しく昭和の時代を迎えようとしていた1925年、フランスから輸入した洋薬アスピリンと生薬の桂皮を配合した解熱鎮痛剤『ケロリン』という名の革命的な薬が、富山市で誕生した。
それまでの漢方の薬と違い、効き目が速く、よく効くと大評判となり、全国に普及。また、ケロリンの風呂桶は、1963年の発売以来延べ250万個納入され、現在も年4~5万個のペースで納入が続いているという。
■別名永久桶
銭湯で子供が蹴飛ばしても、腰掛けにされてもビクともしないケロリン桶は、驚異的な強さから別名「永久桶」とも呼ばれている。
銭湯の湯桶が、衛生上の問題から木から合成樹脂に切り替えられる時期に「風呂桶を使った広告は多くの人が目にするはず」というアイデアのもと、当時の東京温泉(東京駅八重洲口)に置いたのが最初。
これが好評で全国の銭湯、温泉、ゴルフ場などの浴室に普及したが、初代の桶は白色だった。
■銭湯文化の違いが影響
実はケロリン桶には、2タイプのサイズがあり、関東版は直径22.5センチ、重さ360グラムなのに対して、関西版は直径21センチ、重さ210グラムと一回り小さい。このサイズが違う訳について発売元の「富山めぐみ製薬」担当者は、「関東と関西の銭湯文化の違いが影響している」と話す。