飼い犬を車に閉じ込め熱中症で死なせた女が逮捕 「罰だから死んでいいと思った」
車内は所々が血で赤く染まっていた。犬は逃げ出そうと必死にもがき、爪からひどく出血していたという。
アメリカ・オハイオ州でこのほど、高温になる車の中に飼い犬を閉じ込め、死なせていた58歳の女が逮捕された。過失ではなく、意図的な犯行であった可能性が極めて高いことを、『WKYC-TV』『Fox8 News』など現地メディアが報じている。
■女が飼い犬を車内放置
事件は7日の夜7時過ぎ、オハイオ州エリー郡のサンダスキー市で起きた。外の気温が27.2度もあるなか、車の中に放置されていたチャポという名のピットブルが、熱中症により死亡。
飼い主のモウヘブ・アシャキー(58)が動物愛護法違反および虐待致死の容疑で逮捕・起訴され、身柄はエリー郡拘置所へと送られた。自宅ではチャポ以外にも4頭の犬が飼われており、現在は動物保護施設に預けられている。
■他の犬を攻撃して責められる
3日、チャポは散歩中に出会った他の犬を攻撃し、アシャキー容疑者はその責任を問われていた。
警察の取り調べに対し「そのことでひどく腹が立ち、罰としてチャポを車の中に入れ、しばらく閉じ込めた」と供述するなど、容疑の内容を認めている。過失ではなく意図的な犯行での動物虐待致死事件の場合、罪は大変重い。
■隣人の注意を受け入れず
事件は、アシャキー容疑者の隣人からの通報で発覚した。
隣人はチャポが車に閉じ込められている様子を目撃し、同容疑者に「危険なことをしてはならない。チャポを出してあげて」と注意したが、「この子にはお仕置きが必要。いっそ死んでほしいくらいだ」という冷酷な言葉が返されたという。
隣人からの通報により警察が現場に向かったが、その時点でチャポは車の床に横たわり、まったく動かなくなっていた。
■半狂乱で泣き叫んだ容疑者
チャポの死を警察官に知らされたアシャキー容疑者は、まさか死ぬとは思わなかったとばかりに「チャポ、死なないで! 愛している!」などと半狂乱で絶叫。自身が所有する車でありながら、「早く車の窓を壊してチャポを外に出してあげて」と懇願したという。
警察が車の窓ガラスを割ると、非常に熱い空気が外に漏れ出した。サンダスキー警察が作成した調書には、車内はひどく散乱し、逃げ出そうともがいたチャポの爪からの出血で、あちこちが真っ赤に染まっていたと記されたという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)