田村淳、著書『母ちゃんのフラフープ』で振り返る 母の死からの一年
思い出を振り返りながら、俺ってどういう人間なんだろう、母ちゃんにこんなところで影響を受けてるな、といったことをポジティブに振り返ることができた。
■母の言葉と「答え合わせの一年」
母の闘病と死、修士論文執筆、遺言動画サービスのローンチ、著書の出版など、大きな変化が続く一年を過ごした淳。振り返ると「全ては母ちゃんにつながっている」と語る。
「亡くなる前まではあまり感じていなかったけど、僕がこういう人間になったのも母ちゃんの教えが強く響いている。もちろん父ちゃんの部分もあるけど、8割がた母ちゃんだと思いました」 。
バラエティ番組のMCに情報番組、オンラインサロン『大人の小学校』主催やバンド活動など、芸能界の枠を超えて幅広い活動にも、母・久仁子さんの教えが生きている。
「勉強はできなくてもいいけど、興味をもったことはとことんやれ」とは、第1章にある久仁子さんの言葉。
「他人からは『何がやりたいの?』と思われるくらい様々なことをやりたがる」という淳は、本を書く時に思い返して、「母ちゃんに言われたことを自然とやろうとしてるんだ」と気づいたという。 「自分の答え合わせができた一年。実践できている自分が嬉しかった」と語る。
■夢の優先順位と叶え方
今、副業など人生を複線的に考える人たちも増えている。興味をもったことや夢がいくつもあった場合、どう優先順位をつけて挑戦していったらいいのか。
淳の答えは、「夢をたくさん実現するためには、1人だとなかなかできない。仲間をつくることが重要」というもの。オンラインサロン『田村淳の大人の小学校』も、こうして誕生した。
「たとえば、『自分たちで米や大豆をつくってみよう』」と提案して、僕がつきっきりでやることはできなくても、『やれる人いない?』と聞いたら率先してやりたい人がいる」と、淳。夢は間接的に叶えることもできる。
また、「夢を多く持った人じゃないと優先順位はつけられない」とも。たくさん夢を追いかけていると、その中でも「これだけは自分でやりたい」という夢が選択できるのだ。
今、淳がいちばん興味がある最優先プロジェクトは、オンラインサロンのメンバーと一緒に唐揚げ屋をやることだという。「メンバーが唐揚げ屋さんに協力することで、自分たちでサロンの月謝を賄うみたいなことができないかなと思って」。
夢と夢がつながり、人と人との出会いが化学反応となって現実となっていく。まるで、番組のMCのような交通整理。宇宙事業を手がける堀江貴文氏とTENGAの松本光一社長を番組で引き合わせ、7月31日に打ち上げ成功したTENGAロケットも、淳が間接的に叶えた夢のひとつだ。