「ダウン症の子供に社会経験を」 アイスクリームビジネスをすすめた父親に称賛
子供の今、そして将来の幸せを常に考えている優しい父親。彼は一家にとって、最高に自慢の存在だ。
アメリカで2人のダウン症の子を育てている父親が、「仕事を通して社会というものを勉強してほしい」と考え、大胆な行動に出た。世間から称賛が相次いでいることを、オーストラリアの『news.com.au』やイギリスの『Daily Mail』など海外メディアが報じている。
■ダウン症の子を含む10人の父親
アメリカ・オハイオ州のラブランドに住むジョー・ウェグナーさん。彼は、ダウン症を持つメアリー・ケイトさん(21)とジョシュさん(18)を含む、10人の子供の父親だ。
メアリー・ケイトさんとジョシュさんは、これまで一度も仕事に就いたことがなく、ジョーさんは「この子たちにも、仕事をすることの意義や社会というものを勉強させたい」と、日ごろから頭を悩ませていたという。
■アイスクリームカーを買い取る
特に販売の仕事は、金銭感覚やコミュニケーション能力、社会知識に加え、接客の基本などを学ぶことにつながる、と考えたジョーさん。メアリー・ケイトさんとジョシュさんが軸となる本格的なアイスクリームビジネスを思いつき、アイスクリームカー1台を買い取った。
妻のフレイダさんもそれには大賛成。ジョーさんたち一家は、このビジネスを「特別なご褒美」と名付け、さっそく街中へと繰り出した。
■ビジネスは大盛況
ジョーさんは当初、「2人の社会勉強のため。アイスクリームが少し売れればいい」くらいに考えていた。だが売り上げは予想をはるかに超え、噂が噂を呼び、街の人たちは車の到着を楽しみに待ってくれるようになった。
以前からメアリー・ケイトさんは「パパと一緒に仕事がしたい」と話しており、それが叶ったことが、とても嬉しいそうだ。また消極的な性格だったジョシュさんも、今では客に笑顔で話しかけ、積極的にコミュニケーションをとっている。
■「何でもアイデア次第」
世の中には、特別な支援を必要としている人たちが多い。ジョーさんはメディアの取材に、「どんな人でも何かしらの方法で、周囲の人たちと希望や喜びを分かち合うことができると思います。私たちの例がきっかけとなり、他にもさまざまなビジネスのアイデアが生まれれば何よりです」と話している。
この話題を知った世間からは、「子供思いの素晴らしい父親」「物事がうまくいくのは、アイデアと努力次第なんですね」と、ジョーさんへの称賛の声があがっている。
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(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ)