トイレで予期せず誕生した赤ちゃんの頭が排水管に レスキュー隊の懸命な救出が成功
トイレで出産したことに気づいたとき、女性は血の気が引き、その場で失神しそうになったという。
中国でこのほど、女性がトイレで出産というアクシデントに見舞われた。しかし赤ちゃんの体は小さめで、一瞬にして便器の奥へ進んでしまった。
駆けつけたレスキュー隊により必死の救出作業が繰り広げられたことを、『THE NEWS MOTION』や『7News』など海外のメディアが報じている。
■小さめの赤ちゃんが…
トイレでの出産劇は、中国・深セン市から伝えられた。広東省から嫁ぎ、妊娠後期だった女性が、トイレで予期せず出産を迎えてしまったという。
赤ちゃんは小さめで、便器の奥に体がするんと落ち、排水管に頭がかろうじてひっかかった状態に。女性はトイレから大きな叫び声を上げて同居の義母を呼び、消防署に通報してもらった。
■へその緒をどうすれば…?
赤ちゃんはへその緒が付いたままで、どうしていいかわからなかった義母は、漢方医だという隣人の元へ。何とも偶然なことに、そこには救急医として働いている友人が訪ねてきていた。
生まれたとはいえ、まだ赤ちゃんは臍帯血管の血液から酸素と栄養をもらっていること、肺は羊水で満たされ、呼吸はしていないこと、そしてへその緒を切れば肺での呼吸が必要になることなどを、説明されたという。
■隊員は訓練の成果を発揮
そこに、通報を受けたレスキュー隊も到着。専用のツールを用いて慎重に作業を行い、なんとか赤ちゃんを救出することに成功した。
彼らは不測の事態で誕生した赤ちゃんについての処置も心得ており、赤ちゃんの口や鼻から入り込んだトイレの水、排泄物などを取り除き、気道をきれいにしてからマッサージを始め、自発呼吸を促したという。
■血の気が引き倒れそうに
女性はその後、地元メディアの取材に「自宅のトイレで出産してしまったことに気づいたときは、血の気が引いてその場で失神しそうになりました」と語っている。
また、レスキュー隊員も当時の状況と心境について「とにかく必死でした」と話している。毛布で包んで保温すると、赤ちゃんの肌に血の色が戻り、泣き声をついに確認したときは、隊員全員が安堵のため息をついたという。
赤ちゃんの健康状態は良好だが、あまりにも特殊なアクシデントであるために、氏名などは一切明らかにされていない。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)