欧州首脳会議後に感染のルクセンブルク首相が入院 ワクチン1回接種済みも

アストラゼネカワクチンを1回打ったという首相。マスク着用をいくら守ってもダメなのか…?

2021/07/05 15:30

新型コロナウイルスワクチン・注射
(Chaz Bharj/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

ルクセンブルクのグザヴィエ・ベッテル首相(48)が、欧州連合首脳会議に出席した後、新型コロナウイルスに感染していることがわかり、自宅で10日間の自主隔離に入ったと1週間前に発表された。

ところが緊急入院となったことを、イギリスのメディア『The Sun』『The Guardian』などが伝えている。


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■帰国後に高熱と頭痛

ベッテル首相は6月24日、ベルギーのブリュッセルで2日間にわたり開催された欧州連合首脳会議に出席。帰国後、高熱と頭痛を訴えたためウイルス検査を受け、新型コロナウイルスの感染が判明していた。

自宅で10日間の自主隔離に入ったことが6月27日に発表されていたが、現地の4日午前に緊急入院。現在は完全なる医療体制下で管理されているという。

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■「濃厚接触者なし」と発表

ベッテル首相は5月6日にアストラゼネカワクチンの1回目の接種を受け、欧州連合首脳会議ではソーシャルディスタンスの徹底やマスクの着用など、厳格な新型コロナウイルス対策のルールに基づいて行動していた。

そのため、同会議に出席した他国の首脳26名について「濃厚接触者はいない」と発表されている。

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■デルタ株の出現により…

インド型変異株「デルタ」の感染力はすさまじいものがある。ヨーロッパ全体で、このところ新型コロナウイルスの新規感染者が軒並み急増しているが、人口63万人のルクセンブルクでも、ここ10日ほどで増えていた。

海外において、アストラゼネカ製ワクチンはファイザーに引けをとらない大きなシェアをみせてきたが、インド型変異株「デルタ」の出現で予防効果はかなり下がっているのでは、と言う専門家もいる。


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■東京五輪でも同様に?

東京五輪・パラリンピックのため来日する外国人は、およそ7万人とみられている。

しかし今年2月以来、来日後に新型コロナウイルスの感染が確認された選手や関係者は、フランス人1名、エジプト人1名、スリランカ人1名、ガーナ人1名、ウガンダ人2名、セルビア人1名などと報じられている。

うち2名は空港検疫では「陰性」で、空港到着後の14日間隔離は免除という特例つきだ。

ベッテル首相の感染経路は発表されていないが、こうしたビッグイベントでは、いわゆる「関係者」たちが密をつくっていると言われることも多い。東京五輪のため来日ラッシュを迎えた日本はどうなってしまうのか、不安視される。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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