動物保護施設で別名になった愛犬と再会 奇跡に感謝する飼い主は「二度と放さない」
タイミングが違えば、再会は果たせなかった。奇跡が奇跡を呼んだ感動ストーリーだ。
アメリカの動物保護施設で、2年前に見失ってしまった愛犬と奇跡の再会を果たした女性がいる。感動的なストーリーを『NEW YORK POST』や『INDEPENDENT』など海外メディアが報じた。
■愛犬にそっくりな犬が…
アメリカ・ペンシルベニア州アレンタウンに住むアシャ・ニーヴスさん。彼女はある日、リーハイ郡にあるヒューメイン・シェルターという動物保護施設を訪れた。
アシャさんには犬が大好きな2人の子供がおり、保護犬の里親になりたいとシェルターのウェブサイトを見ていたところ、2年前に逃げ出してしまったピットブルとロットワイラーのミックス犬、愛犬の「コヴ」にそっくりな犬を見つけたからだ。
■目の上の傷跡が決め手
2019年5月、アシャさんの自宅前で車の事故が起き、庭の柵が壊れてコヴは逃げ出してしまった。シェルターのウェブサイトで写真を見た時のことを、アシャさんは「似ているとは思ったけれど、名前が『アッシュ』と記載されていたので、違うなと思いました」と話している。
しかし、やはり実物を見てみたくなったアシャさんと子供たちは、すぐにヒューメイン・シェルターへ。するとアッシュの目の上には、見覚えのある傷跡があった。「この子はやっぱりコヴだ!」と確信したアシャさんは、興奮で手の震えが止まらなかったという。
■奇跡の再会
そしてコヴもまた、アシャさんを見るなり強い反応を示した。吠える声は強い喜びや興奮を示すもので、尻尾を振りながら一目散にアシャさんに飛びついてきたという。アシャさんとコヴはお互いに頬を寄せ合い、強く抱きしめ、奇跡の再会を果たした。
この件について「どんなに長い期間を経ても、犬が飼い主をしっかりと認識するのは珍しいことではない」と話すある専門家。犬はずば抜けた嗅覚や聴覚を持つため、例えば数年間自宅を空けていた兵士が戻った時などに、匂いや声に強く反応し、喜びや愛情を表現すと説明している。
■今月再びシェルターに
コヴはアシャさんの庭から逃げた数週間後、ノミによる抜け毛と栄養失調が生じ、不健康な状態で保護されていた。賃貸住宅に暮らす家族に引き取られたものの、大家から立ちのきの要求があり、コヴは今月になってヒューメイン・シェルターに再び戻されたという。
アシャさんはすぐさまコヴを引き取り、子供たちも大喜び。メディアの取材に、アシャさんは「コヴにごめんねと謝りたい気持ちでいっぱいです。もう二度と手放しません。今は私たちもコヴも、とても幸せに暮らしています」と語っている。
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(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ)