86歳男が退職を迫った上司を殺害 「まだ働きたいのに断られカッとなった」
容疑者はポケットに拳銃をしのばせて出勤していた。事件には殺意と計画性が疑われている。
高齢になり、仕事の能率が下がって周囲に迷惑をかけるようになったら、潔く辞めて、若い人たちに道を譲ると考えている人は少なくない。
そんな中、アメリカ・フロリダ州では「絶対に辞めたくない」という高齢者が、凶悪な事件を起こしてしまった。『Miami Herald』『NBC News』などが伝えている。
■サトウキビ工場で…
4日、フロリダ州パームビーチ郡のベルグレイドにある「サトウキビ生産者協同組合」の工場で、1件の殺人事件が起きた。
パームビーチ郡保安官事務所によれば、犠牲者は管理職である67歳の男性職員。その後、工場で働いていたフェリックス・カブレラという83歳の従業員が、第一級殺人罪で逮捕・起訴されたという。
■「まだまだ働きたい」
その工場に52歳から31年間勤めていたカブレラ容疑者は、事件のあった4日、現場監督である上司に退職を迫られた。
「自分はまだまだ働ける。お金が必要だし、あと1年どうしてもここに置いてほしい」と陳情したものの、「もう来なくていい」と断られ、カッとなってポケットから拳銃を取り出し、数回発砲したことがわかっている。
■殺意と計画性ありか
カブレラ容疑者は国選弁護人を通じて黙秘権を主張し、5日の出廷は拒否。身柄は郡の拘置所にあり、保釈保証金の設定はない。
保安官事務所は遺族のプライバシーを重んじ、犠牲者の名前などは明らかにしていない。また、ポケットに拳銃をしのばせて出勤していた同容疑者について、退職を迫られたら銃で脅すか殺すか、事件には計画性があると疑っている模様だ。
■退職で有終の美を飾れる人は?
しらべぇ編集部では、全国の10~60代の男女1,789名に調査を実施。「転勤や退職の際に涙をこぼした」と答えた人は20.9%だった。
仕事を知り尽くし、あるいは長年勤めた職場を去る。さまざまな思いがこみ上げ、胸が熱くなってしまうのだろう。カブレラ容疑者のような粗暴な従業員とは異なり、部下に慕われながら定年を迎え、惜しまれて職場を去る人も大勢いる。
人生の一大ステージが幕を閉じる寂しさは、経験した人にしかわからないのかもしれない。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国10代~60代の男女1,789名 (有効回答数)