「ディオゲネス症候群」の女性が孤独死 7匹の飼い猫が遺体をむさぼり食う惨状に

孤独死し、飼い猫に遺体を食われた女性。彼女はゴミ屋敷の原因としても知られる、ある精神疾患を患っていた。

2021/06/05 14:00

猫・飼い猫
(Natalya Vilman/istock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

スペインで最近、79歳の年金生活者の女性が孤独死した。近隣住民の悪臭の訴えがきっかけとなって腐乱した遺体が発見され、死後数ヶ月がたっていることが判明。

だが彼女が飼っていた愛猫の一部は生きていた。さらに、彼女が患っていたディオゲネス症候群とは…? 身震いするような話題を、スペインの『エル・ムンド』やイギリスの『Metro』などが報じている。


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■アパートに漂うひどい悪臭

スペイン・マドリードのサン・クガート・デル・ヴァジェス通りにあるアパートで、コロンビアの出身のクララ・イネス・トボンさん(79)が孤独死した。

5月24日、近隣住民の「部屋からひどい悪臭が漂っている」という訴えに警察が出動し、変わり果てた姿のクララさんを発見。司法解剖により、死後3ヶ月以上が経過したものと推定されている。

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■腰から上の肉を失った遺体

クララさんは1996年からそのアパートに入居し、年金を受給しながら7匹の猫と暮らしていた。警察の到着時には、2匹が生存していたという。

現場検証を行った警察の職員は、「クララさんの遺体は腰から上の肉を失っており、かつて見たこともないおぞましい光景だった」と話している。猫たちは、飼い主の遺体をむさぼり食いながら生きていたと考えられるそうだ。

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■猫の胃の内容物を確認

「クララさんは昨年から体調を崩していたように思う」と話すアパートの住民。近所付き合いは希薄だったというが、新型コロナウイルス感染症が関連している可能性もあるため、遺体の取り扱いは慎重を極めた。

また、保護された2匹の猫はいずれも栄養状態が悪く、市の動物保護センターに預けられた。一方、死亡していた5匹の猫については、胃の内容物を確認するため解剖が行われている。


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■女性にはディオゲネス症候群

じつは、いわゆるゴミ屋敷の原因にもなる「ディオゲネス症候群」という精神疾患を患っていたクララさん。この疾患は、世間とのかかわりを嫌い引きこもりがちになる、ゴミをため込む、野良猫をむやみに保護するなどが特徴で、猫の排泄物やゴミの悪臭にも無関心になる。

漫然と周囲に悪臭が漂うような暮らしを続けているため、孤独死した場合、クララさんのように遺体発見が遅れることも多いという。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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