「泥棒さん、たった1つのお願いです」の張り紙 被害者の悲痛な言葉に同情集まる
愛犬との最後の思い出の日々。男性の悲痛な思いが泥棒の心に響くことを祈りたい。
ここしばらくの間、海外のSNSや掲示板で「泥棒さん、たった1つのお願いです」と書かれたメモの話題が広く拡散されている。それを書くに至った深い理由と人間的な温かみが「泣ける」と話題なのだ。イギリスの『Mirror』などが報じている。
■女性の拡散が発端
カナダ・オンタリオ州のトロントに住むシアーシャ・モーガンさんはある日、ブロアー・アンド・ランズドーン駅の構内にある太い柱に、1枚の紙が貼られていることに気づいた。
そこには「うちに入った泥棒さんに、たった1つのお願いがあります。他のものはいりません。メモリーカードだけ、どうかこちらまでこっそり返してください」と書かれ、住所が示されていた。内容を読んでシアーシャさんは深く同情。自身のFacebookでその写真を拡散した。
■宝物のメモリーカード
駅に貼られた紙を書いたのは、数日前に空き巣の被害にあった男性だった。彼は現金やデジタル一眼レフカメラのほか、さまざまな物を盗まれてしまったというが、そのなかでもカメラに入っていたメモリーカードは、何にも代えがたい宝物だったという。
亡くなったばかりの愛犬と戯れた最後の日々の様子を追った、貴重な写真や動画を多数保存していたのだ。
「現金など他のものはいりません。ただ1つ、メモリーカードだけ返してくれれば、それで十分です。警察に通報するつもりはありませんので…」と、男性は必死に訴えている。
■「どうか思いやりを…」
話題を知った人たちは、たちまちSNSで張り紙の写真を拡散。すでに5万回近くシェアされており、「胸が張り裂けそう。泥棒が早く返してくれることを祈っています」「泥棒は、どうか思いやりを」「お金より大事なものがある」など、SNSは男性の悲しみに寄り添うコメントであふれている。
このほど、イギリスの『Mirror』でも紹介されたことから、いよいよ解決するのではないかと期待が集まっている。
■お金より大事なものは?
しらべぇ編集部が全国の10~60代の男女2,168名に調査を実施したところ、「お金より大事なものがあると思う」と答えた人は65.8%だった。最も低い20代でも57.2%で、年齢と人生経験を重ねるごとに割合が高くなることもわかった。
「お金より大事なも」のといえば、家族や友人、健康という意見が多いが、この男性のように故人との思い出もまた然り。たくさん見つけられる人ほど、人生がより豊かになっていくことだろう。
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(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ)
対象:全国10代~60代の男女2,168名 (有効回答数)