チコちゃんが旅館の部屋にある「謎スペース」を解説 じつは法律も存在していた
『チコちゃんに叱られる』で旅館に設置された謎スペースについて解説。明治時代にきっかけがあった。
■外国人客の影響で現在の作りに
日本独自ではあるものの、有用性の高い外廊下だったが、明治時代に外国人観光客向けの施策によって中廊下に変化。外国人が日本国内に来るようになったことで、外貨を獲得したいという考えから、欧米の住宅やホテルを模倣する形に作り変えられていった。
日本の伝統的な温泉旅館は大部屋をふすまで仕切り、複数人が寝泊まりするスタイルが一般的だった。しかし、欧米ではプライバシーを保つための個室が主流だった。当時あった旅館を欧米式の中廊下に改造。
ふすまで区切っていた部屋を壁で区切るように変更し、中廊下を設置。もともと外廊下だった部分は畳に座る文化がない外国人のためにテーブルとイスを置く現在のかたちとなった。
■法律の結果
1952年に定められた国際観光ホテル整備法によると、「いす及びテーブルの備付のある広縁その他の施設があること」とされており、広縁の設置が義務付けられていたことがわかる。名残で広縁が設置されるわけでなく、法律に従った結果でもあるようだ。
法律の影響を受けて設置されていた広縁。旅館でくつろぐときには思い返したい雑学の解説だった。
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(文/しらべぇ編集部・Aomi)