秋葉原メイドバーに突如、警告文が出現 ド正論すぎる「怒り」に共感相次ぐ
秋葉原のとあるビル貼り出された警告文。その内容に称賛の声が寄せられているのだが、そもそもの経緯を尋ねてみると…。
■あまりの酷さにメイドも激昂
5月第2週の某日、記者が張り紙付近の様子を見ると、こちらの警告文の効力や時間帯の影響もあってか、ゴミの様子は全く見られなかった。
しかし張り紙が登場するまでは本当にゴミの放置が深刻だったようで、今回の取材を快諾してくれた月詠さんも「張り紙に書いてあった通り、1階の共有部には、空きカンとタバコの吸い殻が無数に転がっていました!」「誰がこんなに捨てているのかな、というくらい転がっていて、本気で自分が掃除しようか考えていました」と表情を曇らせる。
「お客様も従業員も共通で使う入り口部分なので、お客様もこのゴミを目にするのかと思うと…申し訳ない気持ちになるレベルでした」という言葉から当時の状態が察せられるが、それらに加えて「ゴミ袋」が放置されているケースも多かったという。
もちろん指定のゴミ捨て場は別にあるのだが、「全く関係ない共有部に置きっぱなしにしている店舗さん(他のビルの方なのか、同じビルの方なのかは分かりません)がいらっしゃるみたいで、そのゴミ袋にも、管理会社さんの注意書きが書かれているのを見かけることもありました」と月詠さんは続ける。
■管理会社が清掃に向かう「頻度」を聞くと…
ビルを管理する株式会社「ワンサードリアルエステート」の取締役社長・大場氏に事の経緯を尋ねてみると、もともと同社ではひと月に3回ほどビルの清掃を行なっていたそうなのだが、いつしか放置されるゴミの数が増えていき、清掃に向かう頻度は5倍以上にも跳ね上がったという。
件の警告文に関し、大場氏は「最初はもっとやんわりとした口調で表記していたのですが、あまりに効果がなく、今回のような張り紙を掲示することとなりました」と苦々しげに語る。
同ビルは私有地エリアに位置するため、ゴミを放置するなどもってのほか。しかし人目につきづらい場所にあることが災いしてか、「誰も見ていないと思ってゴミを放置していく人が多いのではないでしょうか」とも大場氏は推測している。
■「ご主人様」を選ぶ権利はメイドにある
続いては再度月詠さんに、同店を利用する際の注意事項を聞いてみる。
すると真っ先に、「当たり前のことですが、ゴミはゴミ箱へ、喫煙は喫煙所で、とお伝えしたいです」「喫煙スペースを用意している店舗さんも多いでしょうし、私の務める店舗にも喫煙スペースを用意しています」「公共の場所というのは、このビルに関わるお客様、従業員、業者さん、すべての方が利用する場所なので、その意識を持って利用して頂けたらと思います」という切実な呼びかけが。
本人も強調している通りごく「当たり前」のことなのだが…そういった考えを持ち合わせていない人物がいることは、全くもって嘆かわしいと言わざるを得ない。
しかし「大多数の方は、きっとマナーを守ってくださっているのですが!」という言葉に見られる通り、多くの「ご主人様」たちに対し、月詠さんが大きな信頼を寄せていることを強調しておきたい。
月詠さん本人も「一部の方の利用方法で、ビル全体の印象が悪くなってしまった場合、管理会社さんもテナントさんも困ってしまいます」「我々が心がければ、絶対に清潔を保てる場所ですので、ビルに関わる方が不快な思いをされないためにも協力してください!」と改めて呼びかけていた。
なお話題が話題ということもあり、今回の取材はあまり明るい話がテーマではなかったのだが…終わり際には「ビルの入り口に『私有地につき立ち入り禁止』の看板があるのですが、頑張って乗り越えてきてください。よろしくお願いします!」と、テイストの異なる「注意事項」に関するコメントが飛び出し、月詠さんもお茶目な表情を見せてくれた。
「メイド」は主人に仕える存在…というイメージが強いが、「主人」だからといって何をしても許されるわけではない。最低限のマナーやエチケットを順守するのはもちろん、主人の立場に恥じぬ度量をしっかり持ち、煌びやかなメイドたちとの親交を深めてほしい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)