授乳中の女性が突然死し赤ちゃんも窒息死 急激な低血圧性ショックか

授乳中の女性は脱水の状態に陥りがち。体液の量が減少しないよう、よく水分を摂取するべきだという。

授乳・母・赤ちゃん
(Demkat/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

予期せず訪れる心臓発作や脳卒中による突然死。脳や心の血管にダメージを与える危険因子としてメタボリック症候群は有名だが、突然死には他にもさまざまな原因がある。

アルゼンチンで授乳中の母親が突然死し、小さな赤ちゃんまで死なせてしまったことを『The Sun』『Mirror』など海外メディアが報じた。


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■低血圧性ショックか

このほどアルゼンチンのコリエンテス州で、3児の母親であるマリアナ・オジェダさん(30)が自宅のベッドで授乳中に突然死した。座ったまま前方に崩れ、覆いかぶさったことで生後2ヶ月の我が子をも窒息死させるという、悲劇的な最期だった。

警察は「暴力の被害を示すものはなく、事件の可能性はほぼゼロ。現在、母子ともに司法解剖が進められているが、母親は低血圧性ショックを起こした可能性が考えられる」と発表している。

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■「ママはずっと眠っている」

悲劇が起きた日の朝、夫のガブリエルさんは長女を母親宅に預けて出勤した。ところが午後、母親から「マリアナが娘を迎えに来ない」と連絡があり、彼は自宅に電話した。何度かかけてやっと電話はつながったが、応答したのは3歳の長男だった。

「ママはずっと眠っていて返事をしない」と言われ、不安になったガブリエルさんは慌てて帰宅。だが、すでに妻と赤ちゃんは心肺停止の状態だった。

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■肥満体型で高血圧

ぽっちゃり体型のうえ、かなりの高血圧であることを医師に指摘されていたマリアナさん。困った症状は全くなかったが、このままでは心臓や脳卒中を起こしかねないと言われていた。

そんな彼女を襲ったとみられる低血圧性ショックは、何らかの原因によって収縮期血圧が急激に90mmHg以下に下がり、全身の臓器や組織に十分な血液が届かなくなることで起きる。

顔面が蒼白になり、頻脈、冷や汗、虚脱感、呼吸不全などが起き、ただごとではないと本人も自覚するが、治療が行われなければ多臓器不全に陥り、命を落とすこともあるという。


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■授乳中の脱水は怖い

また、検査で収縮期血圧が90mmHg以上あると認められても、普段の血圧より急激に30mmHg以上低下した場合にもショックが起きることがある。マリアナさんのように普段の血圧が高い人は、見落としにも注意が必要だという。

授乳中だったマリアナさん。そのため脱水により体液の量が減少してしまう低血圧性ショックの1つ、循環血液量減少性ショックが起きた可能性が考えられるとのこと。妊産婦は、特に十分な水分摂取を心がける必要があるという。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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