「河童や天狗も出て来ない」 緊急事態宣言を告知する兵庫県「謎看板」の秘密に迫る

兵庫県福崎町は『妖怪談義』の著者・柳田國男氏の出生地。看板もそれならではだった…

2021/04/26 18:45

■ガジロウ効果は絶大

天狗も同じ公園内の小屋から、15分おきに飛びでてくる。しかし、緊急事態宣言期間中の5月11日までは、ガジロウも天狗もどこからもでてこない。

天狗
(写真提供:福崎町観光協会)

この公園内のアトラクションは、10年前に観光客が少ないことに危機感を持った当時の町長のアイデアで設置された。結果、当時は年間観光客が23万人だったのが、今では41万人と飛躍的な増加につながった。


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■柳田國男氏の出生地

公園だけでも、年間12万人が訪れる人気スポットとなっている。しかし、昨年緊急事態宣言がでていた4月には来場者が半分以下に落ち込んでしまったという。「人口約1万9千人の小さな町にとって、観光客の減少は非常に痛い」と担当者。

また、福崎町は民俗学の父、『妖怪談義』の著者でもある柳田國男氏の出生地。もし柳田國男氏がいなければ、この世に『日本昔話』も『ゲゲゲの鬼太郎』も、さらには『ポケモン』も『妖怪ウオッチ』も生まれていなかったという説もある。


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■町ならではの妖怪ベンチ

町内には、妖怪が寝ていたり、座っている『妖怪ベンチ』が17基あり、店の前に設置した店主からは「このベンチを設置してから、客が2割増えた」という声もあがっているそうだ。

妖怪ベンチ
(写真提供:福崎町観光協会)

さらに町のイチオシは、町特産のもち麦をつかったそばだ。これを目当てに、県外からも大勢の観光客がやってくる。

最後に地域振興課担当者は、「今年のゴールデンウィークは、残念ながら自粛していただく形になるが、コロナ禍があけた際にはぜひ多くの方に町にやって来てほしい。それが今の私の夢」と述べた。

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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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