現世に疲れ仏に自身の生首を捧げた僧侶 遺書に「来世の幸せを祈る」
来世に期待したいとタイの僧侶がギロチンで自殺。生首と魂を仏に捧げた。
誕生日を迎えたタイの僧侶が、仏教寺院でギロチンを用いて自らの首を切った。仏に生首を捧げることで、来世では幸せになれると信じていたという。『NEW YORK POST』『The Independent』など、英米のメディアが続々と報じている。
■手作りのギロチンで…
タイ北東部のノンブアランプー県にある、ワットプーヒンという仏教の寺院。11年前からここに仕えていた僧侶のタンマコルン・ワングプリーチャさんが、68歳の誕生日を迎えた今月15日、手作りのギロチンで自らの首を切った。
寺院には、両手に自分の生首を載せて仏に捧げるポーズをとるインドラ神(帝釈天)の像があり、ギロチンはすぐ隣に設置されていた。その像からヒントを得た可能性は、なきにしもあらずだという。
■現世に疲れ果てた僧侶
遺体を発見したのは、おいのブーンチャード・ブーンロッドさんだった。そばには遺書が残されており、「生まれ変わった来世が幸せなものであるよう祈り、私の生首を仏に捧げたい」とあったという。
タイ国家仏教事務局は、このたびの件について「そのような亡くなり方は決して奨励されない。仏への信仰や忠誠の心は、頭部ではなく供物などで示してほしい」と呼び掛けている。
■体と頭を2つの棺に
警察による検視が済むと、体と頭を2つの棺桶に別々に収める異例の葬儀が執り行われた。約300人の信者が準備から関わり、火葬場までの野辺送り(葬列)には長い列ができたという。
タンマコルンさんは、5年ほど前から周囲に自死の計画があることを漏らしていたが、方法までは語っていなかった。仏に生首と魂を捧げるというやり方に人々は強いショックを受けたものの、誰もがタンマルコルンさんの決断を尊重し、敬意を示している模様だ。
■人生を深く考えた経験は?
しらべぇ編集部が全国20~60代の男女1,332名を対象に調査を実施した結果、全体のおよそ6割の人が「人生とは何かと考えたことがある」と回答。性年代別では、女性の割合が高いこともわかった。
仕事に追われ、結婚で生活環境が大きく変わり、子育てに追われる人も増える20代や30代、そして老後の不安を意識するようになる60代。そうした時期に「人生とは一体…」と、ため息が出てしまう人は多いのだろう。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国20代~60代の男女1,332名 (有効回答数)