受刑者と熱愛した22歳の女看守に実刑判決 太ももにはタトゥーで「愛の印」も
その女の看守は、受刑者に決して与えてはならないあるモノを、こっそりと渡していた。
イギリスのある刑務所で、受刑者との熱愛関係が発覚した22歳の女の看守。国家公務員倫理法に違反するとして罪に問われていたが、このほど裁判で実刑判決が下った模様だ。現地メディアの『The Sun』『Metro』などが報じている。
■武装強盗犯と恋愛
事件の舞台となったのは、イースト・ライディング・オブ・ヨークシャーの凶悪犯を収監するフルサットン刑務所。ここに看守として勤務していたスカーレット・オルドリッチという22歳の女が、受刑者との恋愛を認めたため逮捕されていた。
受刑者は武装強盗を働いて投獄された凶悪犯で、プライバシー保護のため “ジョーンズ”という姓のみ明らかにされている。
■「肉体関係はないから」
母親と継父がともに警察官という家庭で育ったオルドリッチ被告。ジョーンズとは2019年に刑務所で開かれたワークショップで意気投合し、その後は多いときで1日に2時間も会話する間柄になっていた。
多くの受刑者が2人の関係を怪しむようになり、同僚が被告に注意したこともあったが、被告がそれを気に留める様子はなかった。「肉体関係はないから」というのが理由だった。
■太もものタトゥーは「愛の印」
上司も同僚も2人の行動を怪しむようになっていたなか、あるときジョーンズが携帯電話とSIMカードを所持していることが発覚した。オルドリッチ被告がジョーンズに送信したメッセージが、傍受されたのだ。
ジョーンズの携帯電話には被告からの熱いメッセージが多々保存されており、被告の太ももには、ジョーンズが収監されている監房の番号がタトゥーで彫られていることも判明した。本人いわく「愛の印」だという。
■職業意識の欠如は重罪
このほど、その裁判がキングストン・アポン・ハルのハル刑事法院で開かれた。ジョン・サックレイ判事はオルドリッチ被告に、「あなたはその職務に就くにあたり、受刑者と親密な関係を築くことの違法性や危険性について、しっかり教育を受けたはずです」と話しかけた。
外部と連絡をとることが可能になる携帯電話を、受刑者に与えた罪は非常に重い。世の中の安全を守るという職業意識が欠如していたオルドリッチ被告には、懲役10ヶ月の実刑判決が言い渡されたという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)