大阪の状況に専門医も危機感 「第1波の緊急事態宣言より強い自粛を」
変異株は「感染速度が速く、重症化しやすい」。会見を開いた吉村洋文知事は、大阪府民に外出自粛の徹底を強く呼びかけた
新型コロナウイルスの感染が急拡大している大阪府の吉村洋文知事が、14日に会見。流行中の変異株の特徴などについても説明し、大阪府民へ不要不急の外出自粛、府外への移動の自粛を強く求めた。
■変異株は「感染速度が早く重症化しやすい」
13日に、1日の新規感染者数としては過去最多となる1,099人の感染が確認されたことを受けて、「非常に感染が広がっている状況、危機感を強めている。医療体制が非常に逼迫している」と吉村知事。
大阪府民へ向けて「不要不急の外出の自粛の徹底を宜しくお願いします。府や県をまたぐ移動の自粛もぜひお願いします」と呼びかけた。
感染が急拡大した背景には「変異株の影響もあります」とし、「感染速度が早いことと、重症化しやすいという特徴もあります」と説明。
■重症者の発生割合が高い
大阪府の現在の状況について、吉村知事は「第4波に入っている」と明言し、新規感染者の年代別の内訳では、20代・30代の若い世代がとくに多いことも指摘した。
また、第3波の状況と比較し、変異株の影響を受けている第4波では「重症者の発生の割合が高い」ことを挙げ、「あくまで大阪府での数字」と前置きしたうえで、「第3波と比較しても約1.7倍の感染・重症化率」「重症者の増加速度は約3倍」であると説明。
重症者の増加によって重症病床が逼迫し、現在の病床運用率は93.8%と、危機的な状況であることを改めて訴えた。
■専門医も危機感
番組に出演した、最前線で新型コロナ治療にあたる倉持仁医師も、大阪府の状況に「重症者数の割合を見ると、明らかに軽症者・中等症者と比べると数が多すぎる。恐ろしく感じる」と危機感を示す。
「第1波の緊急事態宣言より、より強い自粛をしないと間に合わないような状況だと思う」とも指摘した。
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(文/しらべぇ編集部・衣笠 あい)