「写真をSNSで晒されたくなければ金を出せ」 なりすましの恐喝で15歳少年が自殺
Facebookのプロフィールを信じていた15歳の少年が、恐ろしい事件に巻き込まれ、自殺してしまった。
アメリカ・ニューヨーク州で、15歳の少年が自殺した。その理由が「現代ならではの悲劇」「助ける方法はなかったのか」と、保護者らの間で波紋を広げている。『NEW YORK POST』『Blaze Media』など多くのメディアが伝えた。
■まさか悪者とは思わず…
アメリカ・ニューヨーク州セントローレンス郡のポツダムで3月30日、高校2年生のライリー・バスフォードくん(15)が自ら命を絶った。ある人物と、Facebookを通じて知り合った後のことだった。
警察の調べで、ライリーくんは相手がなりすましによる悪質なユーザーとも知らず好意を抱き、コミュニケーションを深めていたことがわかってきた。今なお捜査が進められているが、人物の特定にはかなり手間取っているという。
■写真入手でいきなり豹変
ライリーくんはある時、相手に求められるまま自身の極めてプライベートな写真を撮影し、送ってしまった。すると、その途端に相手は豹変。「この写真をFacebookに晒されたくなければ、3,500ドル(日本円にして約38万円)を用意しろ」とゆすってきたのだった。
少し経ってから、なりすましによるサイバー犯罪に巻き込まれたことに気づいたライリーくん。食器洗いのアルバイトがせいぜいという15歳の少年にとって、それはあまりに大金だった。
■恥ずかしさに耐えかねて
親には恥ずかしくて相談できず、かといって、お金を支払わなければ問題の写真はFacebookに晒され、家族や友人に閲覧されてしまう。ライリーくんは数時間悩んだ末、自ら死を選んでしまった。
父親のダレン・バスフォードさんと母親のメアリー・ロディーさんは、地元紙『ウォータータウン・デイリータイムズ』の取材に応じた。そこで「息子は悪意のある人物に命を奪われました」「この世を去るのはあまりにも無念で、本人も悔しくて仕方がなかったはずです」と語り、肩を落とした。
■SNSには危険な落とし穴
「安全なSNSなどありません。どこに落とし穴があるかわからないのです。子供のいるすべてのご家庭に、このことを知ってほしい」と訴える両親。SNSでどんな人と出会って交流しているのか、たとえ我が子が教えたがらなくても、親は真剣に心配しているということを、しっかりと話しておくべきだとも訴えている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)