3本のペニスを持った男児が誕生 イラク北部の町で世界初の症例
2本のペニスがある陰茎重複症は、1609年に初めて発見された。報告例は世界でたったの1,000件だ。
イラクのある町で数ヶ月前に誕生した男の赤ちゃんに、3本のペニスが付いていたことが明らかにされた。2本のペニスを備えた赤ちゃんの存在はこれまでも知られていたが、3本の例は初めてだという。
オーストラリアの『7News.au』、イギリスの『EXPRESS』などが報じ、話題は世界に拡散中だ。
■3本のペニスと共に誕生
イラク北部クルディスタン地域のドホーク県で最近、男の子の赤ちゃんが誕生。3本のペニスを備えていたことが明らかにされた。
ドホーク大学医学部のシャキル・サレーム・ジャバリ教授、およびアヤド・アフマド・モハンメド教授が、外科の分野では最高峰ともいわれる国際的な医学誌『International Journal of Surgery Case Reports』に報告している。
■股間の皮膚に奇妙な突起
両親は、男の子が生後3ヶ月のときに「股間の皮膚に奇妙な突起がある」として同大学附属病院を受診。最も大きく尿道としての機能を果たしている1本目のペニスの付け根に、長さ約2cmの突起が生えていることが確認された。
だが奇形はそれだけではなかった。陰嚢を持ち上げると、そこにもう1つの小さな突起が存在。長さはわずか1cmだったが、やはりペニスとみられ、男の子のカルテには3本のペニスがあることを意味する「トリファリア(triphallia)」という診断名が記された。
■一度の切除では完了しない
診察した医師は、必要なのは亀頭を備えた最も大きな1本だけだと判断。泌尿器科、小児科、内科、外科などの医師で専門のチームが組まれ、不要なペニス2本を取り除く手術が始まった。
尿道の変化や体の発達に応じた調整が必要なため、今後も切除または再建などの手術が行われるだろうという。また、性器に奇形がある患者では消化器、尿路などにも奇形や欠損が確認されることがあるため、長期的な健康観察が続くとしている。
■「陰茎重複症」は2本が普通
いわゆる「陰茎重複症」は、男児の出生500~600万件に1件の割合で発生するといわれる。1609年にスイスの医師が最初に発見し、世界でまだ1,000件しか報告例がなく、原因を突き止めるにも至っていない。
さらに、陰茎重複症で確認されるペニスは普通は2本。英語では「ディファリア(Diphallia)」と表現されてきた。ジャバリ博士は「3本あるトリファリアは、この男の子がイラクはもちろん世界初の例であろう」とまとめている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)