1歳児の葬儀中に「亡骸が動いた」発言で会場は大混乱 両親は歓喜するも…
最初の診察や死亡の診断は正しかったのか。牧師が感じた亡骸の動きは、本当に「気のせい」だったのか…。
3月25日、ブラジルのある教会で1歳の女の子の葬儀が執り行われた。ところが「亡骸が動いた気がする。まだ生きているのでは」と発言する者があり、教会やその付近一帯が騒然となったという。英国のメディア『The Sun』などが報じた。
■葬儀会場にざわめきが…
事件はブラジル北東部のバイーア州イタエテで3月25日に起きた。あるプロテスタント教会で1歳10ヶ月の女の赤ちゃんの葬儀が営まれたなか、ある時、牧師が驚きの声を上げたのだ。
「今、亡骸が動いたような気がする。まだ生きているのでは」という牧師の言葉に、教会内はざわつき、涙に暮れていた両親は歓喜した。
■「この子は生きている!」
母親は「この子はやっぱり生きている。もう1度診てもらう」と言い、棺ごと赤ちゃんを抱き抱えると教会を飛び出し、駐車場に停めてある車へと急いだ。
親族などが「あり得ない。無理なことはやめたほうがいい」と制止を試みたが、無我夢中の母親はまるで聞く耳を持たない。教会を出ると、急いでイタエテの市立病院に運び込まれた赤ちゃん。約30分にわたり心肺蘇生法が試みられたが、息を吹き返すことはなかった。
■両親は死亡宣告に納得せず
最初の死亡宣告の際、死因は不明とされていたこともあり、そもそも両親は納得がいかないまま葬儀を迎えていた。深い悲しみのなか、牧師の言葉に希望を取り戻したものの、それもぬか喜びで終わったことになる。
悲しみ、希望、落胆という極端な感情が次々と押し寄せるこうした状態は、人間に強いショックをもたらす。女の子の両親も今、完全に打ちのめされてしまっているという。
■感情の乱高下で強いショック
新型コロナウイルスで大変な数の感染者および死者を出しているブラジルでは、医療体制のひっ迫により、救急で運び込まれるほかの病気の患者への対応が手薄になっているといわれている。
最初の医師の診察に手抜きはなかったのか、死亡の診断は正しかったのか。亡骸が動いたと牧師が感じたのは、錯覚などではなく本当のことだったのではないか。愛娘にただ生きていてほしいと願う両親は、そんなことを考えながら警察による調査の結果を待っているという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)