「刺す感覚に興味があった」と嘱託殺人を快諾 19歳男が友人の父親を刺殺
両親への殺意はあっても、殺害の勇気はなかった息子。それは人殺しに興味がある友人が引き受けてくれた。
ウクライナで16日、若い男が民家に忍び込み、家主を刃物でめった刺しにして現場から逃走した。警察はその後に19歳の男を逮捕したが、首謀者として思わぬ人物の名が挙がり、事件の被告人が2名になることを『The Sun』や『HeadTopics』などが報じている。
■血の海と化した現場
ウクライナの首都キエフの南東部にある小さな村で16日、若い男が民家に不法侵入。さらに家主の男性を見つけると押し倒して馬乗りになり、胸などに刃物を振り下ろした。
男性の妻(47)が悲鳴を聞きつけ、血の海と化した部屋へ。ただちに警察に通報すると、容疑者は現場から逃走した。肺や心臓を中心に25回も刺された男性は心肺停止の状態に陥り、搬送先の病院で死亡が確認されたという。
■犯行の動機は2つ
村の随所に設置された防犯カメラの映像、および靴底の跡が動かぬ証拠に。男は事件の2日後、自宅にいたところを殺人容疑で逮捕・起訴された。
取り調べのなかで、犯行動機について「人を刺し殺す感覚がどんなものか、体験してみたかった」などと供述した容疑者。だが、じつはもう1つ大きな理由があった。殺害した男性の息子であり、自身にとっては友人のアントンという男から、金銭で依頼された嘱託殺人だったというのだ。
■恋人との同棲を反対されて
その供述に従って、警察は犠牲者の息子アントンの身柄も拘束。事情聴取のなかで、不仲だった両親の殺害を友人に依頼したことを認めた。
アントンは自宅にガールフレンドを頻繁に連れ込むようになり、「一緒に暮らしたい」と両親に相談したところ反対され、恨みを抱くようになったという。
やがて殺意を抱き、「自分で手を下すことにはためらいがあり、友人に話を持ち掛けたところ、殺人には興味があると言って快諾してくれた」と話している。
■人でなしの2人組
「両親が死ねばいいと思った。遺産も相続できるし」と話した犠牲者の息子と、「人を刺し殺す感覚を味わってみたかった」と話した友人。身柄は共に拘置所にある。
キエフ地域警察のアンドリイ・ニビトフ署長によれば、多くの嘱託殺人がそうであるように、実行犯の19歳の男は包み隠さず全てを自供しているという。裁判で有罪判決が下れば、ふたりとも終身刑を言い渡される可能性が高いそうだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)