東京などで見頃を迎えたソメイヨシノ しかし将来は「スカスカ桜」の恐れも
22日に満開が発表された東京の桜。しかし地球温暖化が進むと今のようには見られない可能性も?
気象予報士・桜YouTuberの千種ゆり子です。
東京のソメイヨシノは、今が最高の状態。密を避けながら家族や少人数で花見をする姿が見られますが、そんな日本の平和な春の風景が、そう遠くない将来、見られなくなるかもしれません。
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■70年代は入学式、2010年代は卒業式
「昔は入学式の頃に桜が満開だったのに、最近は卒業式の頃に満開になる気がする」という声をよく聞きますが、それはデータにも表れています。
1970年代のソメイヨシノ満開の平均日は4月上旬が多かったですが、直近10年の平均は3月末に早まっているところがあります。これは都市化や地球温暖化などにより初春の気温が上がっているためです。
■開花には「寒さ」が必要
ではこのまま地球温暖化がさらに進めば、1月や2月などの冬にソメイヨシノが咲くようになるのか? 答えは「NO」です。
なぜなら、桜が咲くには冬の寒さが必要だからです。桜のつぼみは冬の寒さによって目を覚まして、春の暖かさを受け付ける態勢に入ることができます。