ナイナイ矢部 vs 鬼越で矢部に分がある理由 鬼越をちゃんと応援する方法とは
鬼越トマホークには、ネットに迎合しない深い毒舌芸を。お笑いファン目線トークに展望。
■矢部のアンサー
矢部は、実は競演前にオールナイトニッポンで鬼越の件に触れている。矢部はそこで鬼越に対し、受け止め方の浅さを指摘し、「鬼浅トマホーク」と返した。
実際、ナイナイの活躍は岡村のみのおかげというのは、いかにも浅い素人的な見方のように思われる。矢部は、鬼越のディスりも笑いになってなかったと指摘。それでいて黙殺はしなかったわけで、だからこそ競演できたと矢部も自身のスタンスを説明し、じつに正当なもの。
■毒舌芸の高みへ
坂井自身、今回のナイナイとの競演ラジオで、「すごく小さい団体のプロレスラー」を目指す発言をしているが、それでは真剣で斬り合っていた昔のお笑いへの憧れ発言と矛盾する。
矢部もまさにそこに対して、まず鬼越が売れろと繰り返し発言していた。ネットへの迎合的なディスりを展開するのではなく、お笑いの力にせよ、発言の内容にせよ、鬼越自身が説得力ある毒舌芸を完成させなくては、笑いの真剣の斬り合いにはならないだろう。
■鬼越のこれから
よって、矢部の切り返しは 、全て正鵠を射るものだったのだ。笑いというよりは本音を言っているように思われる浅いディスり芸では、あまり評価できないだろう。いずれにせよ、ラジオでも YouTube でも悪口ばかりを言い続けるのも厳しいものがあると思われる。
鬼越が売れて、真剣で斬り合うような熱き笑いの時代を取り戻す日を考えれば、ナイナイとの競演から得られるものは、鬼越のファン目線トークの方ではないだろうか。鬼越にとっての理想的な売れ方を望みたいものである。
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(文/メディア評論家・宮室 信洋)