裸写真をばらまく壮絶ないじめの果てに 14歳少女が川に突き落とされて死亡
近年とくに深刻化、複雑化するいじめの実態。上履きに画びょうを入れたような時代を、「まだ良い方だった」と言う人も…。
フランスでこのたび、未来をあれこれ夢見ていただろう少女が、友人からのいじめを受けた末に川に突き落とされ、わずか14歳にして死亡した。許しがたい事件の話題を、オーストラリアの『7NEWS』やアメリカの『US.News』が報じている。
■高い橋から突き落とされる
フランス・パリの北西約10キロメートルに位置する、ヴァル=ドワーズ県のアルジャントゥイユ。この町で今月11日、14歳のアリーシャさんという少女が橋からセーヌ川に突き落とされ、溺死した。
あまりにも冷酷な事件を起こしたのは、15歳の少年少女二人組だった。殺人の容疑で警察に身柄を拘束され、取り調べを受けている。
■壮絶なイジメが続く
報じられたところによると、最初に少年がアリーシャさんを殴り、ぐったりしたところで交際中の少女と体を抱き上げ、川に向かって投げ落としたという。裸にされ撮られた写真がSNSに投稿されるなど、アリーシャさんは学校で壮絶ないじめを受けていたことも判明した。
パリでは、陰湿なイジメの撲滅を願う2,500人を超える人々が、アリーシャさんが通っていたスクールを出発点とし、哀悼の意を込め市内を回るデモ行進を行った。
■イジメで深刻な事件が相次ぐ
マルレーヌ・シアパ内務大臣は、この件に関してラジオ番組に出演。アリーシャさんが通っていた学校では保護者を集めた緊急の集会が開かれ、嫌がらせやいじめの問題が徹底的に話し合われるだろうと話した。
フランスではここ数週間、若年層による犯罪や殺人事件が相次いでおり、政府も頭を悩ませている模様だ。また、外国人観光客を相手にしたスリも頻発しており、こちらは中東欧から移り住んだ、「ロマ」と呼ばれる民族の主に10代の少年少女によるものが多い。
■イジメを親に相談するのは難しい
しらべぇ編集部が全国10〜60代のイジメを受けたことがある男女720名を対象に調査したところ、「イジメを親に相談できなかった経験がある」と回答したのは全体の56.1%。男性49.8%、女性61.1%と、女性にその傾向が強いこともわかった。
近年相次ぐ若者のいじめやそれを苦にした自殺。「親に心配をかけたくない」あるいは多感な時期になると「親と話したくない」など、親に言えない理由は様々だろう。
だが、親が愛情を注いで育ててくれた大切な命でもある。親はどんな時も味方でいてくれると信じ、相談しなければ何の解決も始まらない。絶望的になってしまう前に、親や周囲に助けを求める初めの一歩を踏み出す勇気も必要だ。
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(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ)
対象:全国10代~60代のイジメを受けたことがある男女720名 (有効回答数)