飲酒ひき逃げ事故で逮捕の森本貴幸選手 パラグアイでの運転は危険だらけ
パラグアイに暮らして間もない外国人にとって、車の運転は容易なものではないとの見方もあるようだ。
昨年秋に福岡を退団し、1ヶ月前にパラグアイ1部スポルティボ・ルケーニョと1年契約を結んだばかりの元日本代表FW森本貴幸選手(32)が、バイクを相手に飲酒運転事故を起こし、現場から逃げたとして逮捕された。
現地メディアの『Versus』『ABC』などが続々と情報を伝えているが、同選手は今後どうなるのだろうか。
■怖くなって立ち去った?
森本選手がひき逃げ事故を起こした現場は、パラグアイの首都アスンシオン市にある有名な「アスンシオン動植物園」からもすぐという、サンティシマ・トリニダード地区。
現地メディアは同選手が警察に逮捕された後、「そこがどこなのかもわからず、最寄りの警察署の場所もわからなかった」と話したと伝える一方、怖くなって現場から立ち去ったとも報じている。
■何をどれほど飲んだのか
現地のスポーツメディア『INFOLUQUE』は、事故の写真とともに森本選手の呼気アルコール検査の結果は逮捕時で0.41mg/Lと報じた。日本では呼気テストで0.15mg/L以上が酒気帯び、さらに増えれば酒酔い運転となる。
これを血中濃度に換算すると0.82mg/mL=0.08%。「軽く一杯ひっかけた」程度ではないことがわかり、何をどれほど飲んだのかにも注目が集まっている。
■外国人の運転は危険
「バイクにも責任がある」と訴えているとの報道もある森本選手。パラグアイは車両は右側通行というだけでなく、車の運転そのものが危険といわれる国のひとつだ。
理由は飲酒運転をする者が多いこと、夜間道路を照らす照明や警告のための道路標識が少ないこと、そしてほとんどのドライバーが自動車保険に加入していないことだという。
なお、「飲酒運転を規制する法律がない」との都市伝説もあるが、取り締まりが緩いだけで、実際に事故を起こせば法で裁かれる。
■起訴される可能性も
病院に搬送されたバイクの運転手は、検査の結果、幸いにも足を強く打った程度で済んでいるとのこと。だが怪我の軽さ、深刻さにかかわらず、ひき逃げという行為は人道的に無責任だ。
その後、同選手が釈放されたとの情報もあるが、「事情聴取を経て起訴される可能性が高い」との報道があったことから、一旦の保釈という可能性もゼロではない。あるいは略式起訴となり、罰金を支払って釈放か。
いずれにせよ、パラグアイでの滞在期間も浅く土地勘もない状況での車の運転は、やや無謀だったのではないだろうか。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)