教師が幼稚園児に「詰まったトイレを素手で掃除しろ」 とんだ体罰だと母親が抗議
クラスメートが見るなか、詰まった便器を素手で掃除させられた5歳の男児。帰宅し、母親の胸で号泣した。
米国・アーカンソー州のある幼稚園で、5歳の男の子がトイレを素手で掃除するよう強要された。これに対し、保護者は「とんでもない体罰だ」と学校に抗議。この話題は『NBC News』や『NEW YORK POST』も報じ、全米のPTAに波紋を広げている。
■詰まったトイレを5歳児が…
「事件」は3月5日、米国・アーカンソー州プラスキー郡ノース・リトルロック市にある、クリスタルヒル小学校付属のプリスクール(幼児教育部)で起きた。
用務員に対応を依頼すべきトイレの詰まりを解消するため、5歳の我が子が素手で便器を掃除させられたと知り、母親のアシュリー・マリーさんは激怒。学校に抗議すると共に、話をNBC系列の地元メディア『KARK-TV』に持ち込んだ。
■トイレがよく詰まるアメリカ
新しい便器はかなり改善されてきているが、アメリカのトイレは、公共施設でも一般家庭でも排水管からして細く、詰まりやすい。自分が使用する前から詰まっていたが、見た目ではわからないため、大変な目に遭うということもしばしばだ。
そんな中で男児はトイレを使用したが、水が流れていかないため教師に報告。すると「トイレットペーパーを使いすぎたのだろう」と叱られ、命令により便器の奥に手を突っ込み、詰まりの原因である紙や排泄物を取り除いたという。
■「解雇処分が妥当」
それは級友らが見守るなかでの作業だったといい、男児は帰宅すると「すごくつらくて恥かしかった」と母親の胸で大泣きした。アシュリーさんは校長に断固抗議。「もうそのクラスに息子を通わせるわけにはいきません」と訴えた。
その後、問題の教師は休職中だと知らされ、アシュリーさん、そして祖母のタミ・マリーさんは「必ず解雇処分に」と要求している。
■教育長が声明を発表
プラスキー郡特別学区・教育委員会のチャールズ・マクナルティ教育長は、この件に関して10日に声明を発表した。
「私たちにとって常に最優先すべきものは子供たちの安全と福祉です」と述べ、子供たちにとって不条理、不利益と判断された物事は必ず排除するよう、教職員が一丸となって努力することを約束。調査やヒアリングを経て、問題の教師にはいずれ懲戒処分が下るものとみられている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)