いよいよ開花までカウントダウン 東京・靖国神社の桜の様子は…
気象庁が東京の「標本木」に指定している東京・九段の靖国神社境内にあるソメイヨシノ。今朝の開き具合は…
■「桜の開花」はソメイヨシノ以外にも
桜の開花や満開発表は、気象庁が現在も6種類の植物を対象に実施している生物季節観測のひとつ。全国のほとんどの地域でソメイヨシノが対象となっているが、じつはそうでない地域も存在する。
たとえば、北海道の中でも比較的暖かい札幌・室蘭・函館を除く地域では、エゾヤマザクラ(オオヤマザクラ)が観測対象。また、沖縄と奄美地方は最低気温の関係でソメイヨシノが開花しないため、ヒカンザクラが対象となっている。
■河津桜の親としても
ヒカンザクラは、カンヒザクラ(寒緋桜)という名前でも知られ、タイワンザクラとも呼ばれる。写真のように釣り鐘形にぶらさがる濃い色の花が特徴で、沖縄県本部町では、毎年1月からこのヒカンザクラを愛でる「日本一早い桜まつり」も開催されている。
早咲きの桜としては、河津桜が広く知られるが、じつはヒカンザクラとオオシマザクラの雑種が河津桜。オオシマザクラはソメイヨシノの親でもあるが、河津桜の花がやや濃いピンクなのは、親であるヒカンザクラの影響によるのだろう。
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(取材・文/しらべぇ編集部・タカハシマコト)