白人教師が授業での差別的言動で大炎上 「東洋人の見分け方はツリ目なら…」
温暖で暮らしやすい土地の不動産を、次々と購入してきた中国人。憎悪や反感はその頃から膨らんでいたとも言われている。
アジアからの移民も多い北米で、白人が時おり東洋人(東アジアのモンゴロイド)の目を侮辱することがある。かなりタブーな行為だと言われているが、カリフォルニア州でまたもや東洋系のコミュニティーを炎上させる出来事があった。『The Sacramento Bee』ほか多くのメディアが伝えている。
■「東洋人の見分け方は…」
移民、留学、駐在を問わず、大変な数の東洋系の人々が暮らしている米国・カリフォルニア州。生まれも育ちも米国籍という人も、もちろん多い。そんな中、このたびの人種差別事件は、サクラメントのグラント・ユニオン・ハイスクールという公立高校で起きた。
先月25日、オンライン授業を行っていたニコール・バーケットという女の教師が、生徒たちに東洋人の見分け方について、自身の目を触りながら指導したのだ。
■「ツリ目は…タレ目は…」
左右の目尻に自身の指を置いて、上げ下げしながら「ツリ目は中国人よ。タレ目なら日本人。まっすぐなら…不明ね」などと説明したバケット。
その動画はただちにSNSに投稿され、人を外見で差別、侮辱してはならないと教育する立場にある者が、最低なことを生徒に教えているとの批判で炎上した。
騒動を受け、グラント・ユニオン・ハイスクールとツイン・リヴァーズ統一学区教育委員会は謝罪したが、その教師に対する処罰については明らかになっていない。
■憎悪犯罪はカナダでも急増
新型コロナウイルスは中国が起源だと信じている人も少なくない米国では、東洋人に対する暴力、差別、嫌がらせなどのヘイトクライムが頻繁に報じられている。
カリフォルニア州の温暖な土地の不動産を次々と購入してきた中国人への反感はそもそも強く、事件の4割以上が同州で起きており、中国人がターゲットとみられるも、日本人や韓国人も被害に遭っている。
それはカナダも同じだ。貴重な西岸海洋性気候を誇り、冬季でも温暖なバンクーバー島では、東洋人が被害に遭うヘイトクライムの発生件数が、2020年だけ717%もアップした。
■投資移民にそもそも敵対意識
バンクーバーは10年以上前から、裕福な中国系の人々が「投資移民」として大量に移住するようになった。不動産価格はますます高騰し、国際空港に近いリッチモンドという町は、すでに人口の半分以上が中国人だという。
このように白人に憎悪されて攻撃を受けるほど、仲間意識と結束力が強い傾向がある中国人は、「周辺を自分たち中国人で固めたい」と感じる可能性がある。バンクーバーの不動産は、ますます裕福な中国人に買い占められると懸念するカナダ人は多い。
バンクーバーでは今、ヘイトクライム取り締まり強化を目的とした新しい条例や法律の策定が、検討されているという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)