数十万匹のダニつき枕は「カビの生えた大便」 医療専門家が2年ごとの新調を提唱
ちょうどよい高さ、材質、クッション性。「気に入った枕はずっと使い続けたい」と思ってしまうが…。
大物の洗濯ゆえ、干すのも億劫などと言われがちな寝具。ベッドの下に掃除機をかけ、シーツや布団カバーは洗うけれど、枕は日干しがせいぜいという人は多いのかもしれない。だが、じつは枕こそダニの温床。古い枕には要注意だと、英国のメディア『LADbible』『Birmingham Mail』などが報じた。
■枕には大量のチリダニ
医療専門家として度々TikTokに登場し、医療・健康面でさまざまなアドバイスを行ってきたカラン・ラージ(Karan Raj)博士。今回は枕の不潔さに関する動画を投稿した。
「誰もが、1年あたり平均4kgほどの皮膚が剥がれ落ちているんです」と説明する博士。そこには頭皮からのフケも含まれている。
私たちが眠ることで寝具には温もりと湿気が加わるが、その状態が大好きなチリダニは、枕にも大量に棲みついているという。その数については、平均して数十万匹という説もあるようだ。
■「古くなった枕はまるで…」
「そのため、枕は少なくとも2年ごとに買い換えるようにしましょう」とラージ博士。彼はそこに驚くような比喩を添えている。
「古くなった枕の不潔さは、カビが生えた大便を湿らせ、フワフワとさせたような感じです。あなたはそこに、毎晩頭を載せるつもりですか」と忠告したのだ。
また、チリダニが排出する糞便は喘息やアレルギー性鼻炎などの原因になるとし、古い枕は思い切って捨てるよう勧めている。
■「ベッドメーキングは急がず」
博士は、別の動画で「起床後、すぐに布団を整えるベッドメーキングの習慣。あれは良くありません。しばらくめちゃくちゃでいいんです」と解説していた。
枕、シーツ、毛布、布団などを空気や日光にさらし、湿気を完全に解き放つ。ダニは脱水状態になれば死滅するというのだ。
また、枕を半分に折りたたむテストも勧めている。中央がヘタッて折れたまま元に戻らないようでは、背骨と首の間にズレが生じて首が痛むようになる。もはや、深刻な健康被害を心配すべき状況だそうだ。
■黄褐色のシミは…
後頭部やうなじは汗をよくかくため、カバーの上にバスタオルを巻くなどしても湿気はこもる。枕にいつしか浮かび上がる、黄褐色のシミも気になるところだ。
ラージ博士によれば、それは枕が汗と皮脂を吸った証拠で、そんなシミが現れたら、心配すべきはもはやチリダニだけではない。湿気が加わることで内部ではカビとバクテリアが繁殖していくといい、やはり買い替えを考えるべきだという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)