黒板を見た子供たち、図工教師の粋なプレゼントに感動 気になる保護者の反応は…
小学校の教師が投稿した1件のツイート。黒板一面に貼られた「作品」に対し、感動の声が相次いでいる。
■「漫画やアニメを禁止にするのでなく…」
漫画、アニメ、ゲームなどの媒体は「教育」との相性が良くないとする考え方も存在するが、荒川さんは、そういった作品と「教育」との適度な距離感に対しても私見を語ってくれた。
『鬼滅』以前にも『美少女戦士セーラームーン』や『ドラえもん』などのキャライラストが、子供たちに喜ばれていたという荒川さん。
希望があれば「少女漫画タッチ」の似顔絵を描いてあげることもあったそうで、「休み時間に順番に並んだ子供たちへ、似顔絵にサインをしてプレゼントしていました」「後で保護者の方から、家の壁に貼っています、と言われたこともあります」と表情をほころばせる。
しかし「普段の授業の個人作品で、漫画やアニメのキャラクターを描くのはNGにしています」「漫画家さんやアニメ作家さんが考え生み出したキャラクターを、図工の勉強で真似して描くのは禁止しています。自分で考えるのが図工のお勉強だから、と伝えています」と、自身のポリシーについても語ってくれた。
その代わり、休み時間や課題が終わって余った自由時間などには「何でも自由に、楽しんで描いていいよ!」とメリハリのある指導をしており、「学校では、漫画やアニメはダメ! と全て禁止にするのではなく、楽しんで興味を持って制作する切っ掛けにできれば…と思います」というコメントの通り、柔軟な教育方針も明らかに。
子供たちはその教え方に納得し、オリジナリティあふれる素晴らしい作品を作っているとのことで、荒川さんも「自慢の生徒たちです」と胸を張る。
■コロナ禍に現れたヒーロー
コロナ禍にある現在では子供たちも自粛を強いられており、そんな様子を受けて荒川さんは「本来ならば一番思い切り遊びたい時期なのに…」と心を痛めている。
しかしそんな苦しい状況でも「子供たちにとって、カリスマ的存在のヒーローが現れました」とも確信している様子。
「『鬼滅』キャラたちの名前の難しい漢字を一生懸命練習したり、キャラクターを見ないでもスラスラとイラストを描ける子供たちがたくさんいます」「夢とロマン、そしてヒーローを生み出すことのできる漫画家さんには本当に憧れており、尊敬しています」と、子供たちを指導し、見守る立場ならではの私見を語ってくれた。
なお、荒川さんは長野県伊那郡辰野町の辰野美術館にて、6月5日から7月18日まで、将棋の棋士の世界をテーマとした個展を開催予定。
「個展の準備もあり大忙しですが、学校の休み時間に息抜きでイラストを描いて子供に喜んでもらえるのは大変励みになります」「子供たちといい刺激を受け合いながら、私も良い作品が生み出せるように頑張りたいです」と、今後の活動や抱負についても語ってくれた。
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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)