空飛ぶ自動車「ザ・トランジション」を米運輸当局2部門が承認 来年にも販売か

ますます人気の電気自動車。そして今は、オートパイロット搭載車にも大きな注目が集まっている。これらに続くビックニュースは…? 

2021/02/24 11:30

空・車
(Apriori1/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

次世代の車で、「自動運転車とどちらが先に公道デビューを果たすか」と注目を集めていたのが、いわゆる空飛ぶ自動車だ。その開発を進めてきた米国のテラフージア社が、大きな前進があったことをこのほど公式ホームページで報告した。


関連記事:ハワイ・オアフ島でUFO目撃談が相次ぐ 「青白い光がゆらゆらと…」

■開発は2006年から

2006年、米国のテラフージア社(本拠地:マサチューセッツ州ウォーバーン)が開発を始めた“空飛ぶ自動車”の「ザ・トランジション(The Transition)」。

同社はこのほど公式ホームページで、米連邦航空局(FAA)と米国家幹線道路交通安全局(NHTSA)により、1月下旬に「安全基準を満たしている」という証明書が発行されたことを発表した。80日間の飛行実験を無事終え、提出された150件の文書で信頼を勝ち得たとしている。

関連記事:ユナイテッド航空機のエンジンが上空で爆発 残骸が民家に降り注ぐ

■翼をたためば自動車

テラフージア社によるザ・トランジションは、翼を2つに折りたたむことで自動車として利用することができ、アメリカの一般家庭のガレージにも格納できるサイズだ。

HPで示されたデータシートによれば、その際の最高時速は161km。ガソリンタンクの最大容量は76リットルで、燃料は一般的な自動車用のレギュラーガソリン(オクタン価91程度)で良いという。

関連記事:離陸寸前の飛行機に警察が「待った」 人身売買目的で誘拐された4歳児を保護

■2人乗りの飛行機に

超軽量動力機と軽飛行機の中間の位置づけとなる、特別軽量スポーツ機(Special Light-Sport Aircraft)のザ・トランジション。エンジンは100馬力の「ロータックス912iS Sport」を搭載している。

必要な離陸滑走路の長さは1,400フィート(427 m)。離陸後の実用上昇限度は9,000フィート(2,743 m)で、飛行距離は最大で644 kmだという。

ただし搭載できる重さは225kgまでで、定員はパイロットともう1人の計2名。大柄な人間が2人、大きめのスーツケース2つを積んでとなるとギリギリかもしれない。


関連記事:パラグライダーで飛行中エンジンがストップするトラブル発生 「怖い…」

■価格は4,200万円ほどか

ザ・トランジションの販売価格はまだ発表されていないが、以前アメリカでは「40万ドル(日本円で4,200万円)ほどになると考えられる」との報道があった。

空でも陸でも安全というお墨付きをもらったとなれば、製造販売に関する許可次第で、来年にも公道デビューが叶うのではないかという。冒険心に満ちた、新しいモノ好きな人たちがさっそく飛びつくだろうか。

・合わせて読みたい→ハワイ・オアフ島でUFO目撃談が相次ぐ 「青白い光がゆらゆらと…」

(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

【Amazonセール情報】ココからチェック!