無責任なブリーダーが「もうお手上げ」 50頭のハスキー犬を動物保護団体へ

ペットブームにより、ますます増える無責任なブリーダー。劣悪な環境に寿司詰め状態というケースも、多々報告されている。

2021/02/14 13:00

シベリアンハスキー
(Lilkin/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

あるブリーダーから、シベリアンハスキー50頭を引き取ってほしいと相談された動物保護当局。職員はその引き取り先を必死に探したという。愛犬家たちの強い反感を買った無責任なブリーダーの話題を、アメリカの『WGNO-abc』や『WFLA-TV』が報じている。


関連記事:『ポツンと一軒家』に再登場の年中無休ブリーダー 林先生が現在の生活を心配

■ブリーダーが責任放棄

アメリカ・コロラド州の動物保護当局に先週、あるブリーダーから犬の引き取りに関する相談が入った。シベリアンハスキー犬50頭を「もうお手上げ。飼育しきれなくなった」というのだ。

犬たちはデンバーダム・フレンズリーグ、ボルダーバレー、パイクスピーク、ラリマーなど4つの動物愛護協会の保護施設に引き取られ、現在は温かい避難所でケアを受けているという。

関連記事:『ポツンと一軒家』に再登場の年中無休ブリーダー 林先生が現在の生活を心配

■飼育が難しいハスキー犬

50頭のうち13頭を引き取った『デンバーダム・フレンズリーグ』。職員はメディアの取材に、犬たちは健康だが多くが社会性に欠けており、里親を募集する前に、時間をかけて適切な指導を行う必要があると話している。

フサフサの毛と直立した耳、美しい水色の瞳が愛されるシベリアンハスキーは、寒冷地でソリを引く使役犬として改良されてきた。大型で力が強いため、飼い主との上下・主従関係をしっかり自覚させることが重要になるという。

関連記事:保護された愛犬がいきなり安楽死 飼い主と保護局スタッフの間で認識違いか

■10人に1人はペットを捨てる?

しらべぇ編集部が、全国の20~60代のペットを飼ったことがある834名に調査したところ、「ペットを捨てたことがある」と回答したのは全体の9.3%だった。

ペットを捨てた経験者の割合

このコロナ禍で人々の在宅時間が増え、気晴らしにペットを飼おうとする人が世界的に増えている。ブリーダーたちは、犬種の流行も含め、こうした世の中のペット事情に敏感に動いていると思われる。


関連記事:保護された愛犬がいきなり安楽死 飼い主と保護局スタッフの間で認識違いか

■保護された犬に厳しい現実

動物収容施設に保護された犬は、一定期間内に飼い主が見つかれば返され、里親が見つかれば譲られる。だが、それ以外の犬たちは残念ながら動物実験用に払い下げられるか、殺処分となる。

衝動的に買う客や無責任に販売する店も悪いが、劣悪な飼養環境のなかでもひたすら個体数を増やし、金儲けにこだわるブリーダーの存在も無視できない。犬に接する者には、責任感と豊かな愛情が求められている。このことを、決して忘れてはならない。

・合わせて読みたい→『ポツンと一軒家』に再登場の年中無休ブリーダー 林先生が現在の生活を心配

(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2018年8月31日~2018年9月3日
対象:全国20代~60代のペットを飼った経験がある834名 (有効回答数)

【Amazonセール情報】ココからチェック!