無責任なブリーダーが「もうお手上げ」 50頭のハスキー犬を動物保護団体へ
ペットブームにより、ますます増える無責任なブリーダー。劣悪な環境に寿司詰め状態というケースも、多々報告されている。
あるブリーダーから、シベリアンハスキー50頭を引き取ってほしいと相談された動物保護当局。職員はその引き取り先を必死に探したという。愛犬家たちの強い反感を買った無責任なブリーダーの話題を、アメリカの『WGNO-abc』や『WFLA-TV』が報じている。
■ブリーダーが責任放棄
アメリカ・コロラド州の動物保護当局に先週、あるブリーダーから犬の引き取りに関する相談が入った。シベリアンハスキー犬50頭を「もうお手上げ。飼育しきれなくなった」というのだ。
犬たちはデンバーダム・フレンズリーグ、ボルダーバレー、パイクスピーク、ラリマーなど4つの動物愛護協会の保護施設に引き取られ、現在は温かい避難所でケアを受けているという。
■飼育が難しいハスキー犬
50頭のうち13頭を引き取った『デンバーダム・フレンズリーグ』。職員はメディアの取材に、犬たちは健康だが多くが社会性に欠けており、里親を募集する前に、時間をかけて適切な指導を行う必要があると話している。
フサフサの毛と直立した耳、美しい水色の瞳が愛されるシベリアンハスキーは、寒冷地でソリを引く使役犬として改良されてきた。大型で力が強いため、飼い主との上下・主従関係をしっかり自覚させることが重要になるという。
■10人に1人はペットを捨てる?
しらべぇ編集部が、全国の20~60代のペットを飼ったことがある834名に調査したところ、「ペットを捨てたことがある」と回答したのは全体の9.3%だった。
このコロナ禍で人々の在宅時間が増え、気晴らしにペットを飼おうとする人が世界的に増えている。ブリーダーたちは、犬種の流行も含め、こうした世の中のペット事情に敏感に動いていると思われる。
■保護された犬に厳しい現実
動物収容施設に保護された犬は、一定期間内に飼い主が見つかれば返され、里親が見つかれば譲られる。だが、それ以外の犬たちは残念ながら動物実験用に払い下げられるか、殺処分となる。
衝動的に買う客や無責任に販売する店も悪いが、劣悪な飼養環境のなかでもひたすら個体数を増やし、金儲けにこだわるブリーダーの存在も無視できない。犬に接する者には、責任感と豊かな愛情が求められている。このことを、決して忘れてはならない。
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(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ)
対象:全国20代~60代のペットを飼った経験がある834名 (有効回答数)